"Ginger Kids" | "Trapped in the Closet" | "Free Willzyx" |
"Trapped in the Closet" | |||||||
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話数 | シーズン9 エピソード12 | ||||||
邦題 | クローゼット騒動 クローゼットで捕まえて | ||||||
制作番号 | 912 | ||||||
初放送日 | 2005年11月16日 | ||||||
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エピソード一覧 |
"Trapped in the Closet"はシーズン9の第12話、シリーズ通算で137話目にあたるサウスパークのエピソードである。2005年11月16日に放送された[1]。
あらすじ[]
スタンの前世がサイエントロジストであり、その創設者L・ロン・ハバードだと主張する信者たちがマーシュ宅に押し寄せる。信者の1人であった大御所は、創設者のスタンに才能を認められなかったためにクローゼットへ閉じこもった[1]。
脚本[]
新しい自転車を買うために貯金していたスタンは、サバイバルゲーム[注 1]をするという友人の誘いを断って帰宅することにした。その道中、スタンはサイエントロジー[注 2]の信者が無料の性格診断テストを行なっていると知る。家族と自身がローマ・カトリック教徒であったため、勧誘を受けたスタンは
診断の結果、「うつ病」であると断定されたスタンは、同時にサイエントロジストとしての資質をも兼ね備えているとオーディターから説得を受けた。
夕食時、スタンはサイエントロジーの自己啓発サービスであるオーディティング[注 4]を受けるために、両親へ経済的な援助を請うた。突然自身がうつ病であると言い出した息子に不信感を持った父ランディは、必要ならば自転車を買うためにためた金を使うように言い含めた。
その後、スタンは欲しかった自転車を諦めてオーディティングを受けることにした。するとスタンのセイタン値[注 5][注 6]が異常に高いことに気付いたオーディターは、その驚くべき結果を教会の本拠地であるL・ロン・ハバードによるサイエントロジー教会セレブリティ-・センターに報告する。この報告を受けた教会指導者はすぐさまマーシュ宅へと訪れて、スタンこそがサイエントロジーの創設者L・ロン・ハバードの生まれ変わりであると信者たちの目前で宣言した。
マーシュ宅の居間に邪魔した教会指導者は、スタンが教会にとっていかに重要な存在であるかを説明する。それを聞いたランディはスタンを自室へ戻らせて、サイエントロジストたちに詳しい事情を尋ねることにする。
一方、自室へと戻ったスタンは、室内に俳優のトム・クルーズが家宅侵入していることに気付く。スタンの存在を認めるやいなや、クルーズは映画業界での自身の活躍についてスタンに意見を求めた。しかしスタンの率直な意見を聞いたクルーズは動転して、ショックのあまり室内のクローゼットに閉じこもった。なお、以降は「トム・クルーズがクローゼットに閉じこもる」というこの状況が繰り返しギャグとして用いられる。
教会指導者はスタンにサイエントロジーの極秘事項であるジヌーにまつわる話を語って聞かせた(その際に、画面の下部には『サイエントロジー信者はこの物語を真実であると信じ込んでいます("THIS IS WHAT SCIENTOLOGISTS ACTUALLY BELIEVE")』と書かれたテロップが表示される)。
指導者は新たな教義を書き記すようにと言うが、スタンは何を書けばよいのか見当もつかなかった。しかしまたもやサイエントロジスト(指導者)に言いくるめられて、何かしら物語の続きを書くことに決める。
その頃、町の住民たちはマーシュ宅のクローゼットに閉じこもったトム・クルーズをなんとかしておびき出そうと懸命になっていた。クルーズと同じくサイエントロジストであるジョン・トラボルタがその役目を果たそうとしたが、益がないどころか彼もクローゼット内に入っていってしまった。
一連の様子はすべて報道されているが、マーシュ宅前にやってきていたR・ケリーは、楽曲"Trapped in the Closet"を歌いつつ銃を振り回すだけで、町民たちをおびやかす以外になんの手助けもしない。
そこへニコール・キッドマンがやってきてクルーズを説得したがやはり
一方、自宅に閉じこもりきりで教義を書きつづけるスタンを心配して、カイル、ケニー、カートマンら友人が訪ねてきた。カイルはハバードは祭り上げるような神聖な存在ではなく単なるSF作家であり、かつ定住せずに海の上で過ごした数年間に子供を含む多数人を虐待・暴行した罪で逮捕された事実を指摘したが、スタンは聞く耳を持たず、やはり他のサイエントロジストと同様に己の内側へと閉じこもった。
教義を書きつづけていたスタンは教会指導者に内容を見せると、かねてから疑問に思っていた事柄を口にした。信者にあらゆる理由を持ちかけて活動費を支払わせるのは教理に反するのではないかと言ったスタンに対して、指導者は鼻じらむと、「サイエントロジーはただの詐欺集団であり、金儲けが本来の目的だ(Scientology is a big scam)」と断言した。
教義が書き終わったスタンは、自宅を取り囲んで待ちわびる信者たちの前で内容を読み上げるように強要される。指導者にまたも説得されたスタンは文書の文言を読み上げようとしたが、良心を捨てきれず、教義の発表を中止した。そしてサイエントロジーの教義はすべて偽りであり、宗教団体そのものが詐欺組織であると告発する。
スタンの言葉を受けた聴衆は、自身の宗教を侮辱されて怒った。そして教会指導者は「創設者の生まれ変わり」であるはずのスタンを訴えると脅迫する。指導者自身から聞き及んだ事実であるとスタンは反論するが、当の本人はしらを切り、この事実をきっぱりと否定して譲らない。
ちょうどその折りに、クローゼットに閉じこもっていたクルーズらがようやく姿を現した。そして指導者と言い争うスタンに向き合ったクルーズは、自身に恥をかかせたスタンをイングランドで訴えると言いだした。この言葉で怒りの頂点に達したスタンは、全員の目前で
「どんな手を使ってもおまえたちに報復してやるからな! ほら、訴えられるものならやってみろ!("Go ahead! Sue me! I dare you!")」
こうして物語は幕を閉じるが、クレジット表記には常時表示される制作人の名前はなく、すべて"John Smith"もしくは"Jane Smith"に置き換わっていた。
脚注[]
出典[]
- ↑ 1.0 1.1 "Trapped in the Closet (Season 9, Episode 12)". southparkstudios.com.
訳注[]
- ↑ "レーザータグ". Wikipedia.
- ↑ "サイエントロジーとは何ですか?". サイエントロジー東京.
- ↑ "なぜサイエントロジーには聖職者がいるのですか?どうすればサイエントロジーの聖職者になれますか?". サイエントロジー東京.
- ↑ "オーディティングとは何ですか?". サイエントロジー東京.
- ↑ "機能しているセイタン(OT)とはどういう意味ですか?". サイエントロジー東京.
- ↑ 自己の精神を高め、周囲に惑わされることない問題解決力が備わった状態のこと。いわゆる「悟り」の境地に達した信者を指す。
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エピソードの要素 |
R・ケリー • アイザック・ヘイズ • サイエントロジーとサウスパーク • ジヌー • ジョン・トラボルタ • スタン・マーシュ • トム・クルーズ • ニコール・キッドマン • "Trapped in the Closet(楽曲)" | ||||
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