サウスパーク・アーカイブス Wiki
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#HappyHolograms "#HappyHolograms" "Stunning and Brave" "Where My Country Gone?" Where My Country Gone?
"Stunning and Brave"
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話数 シーズン19
エピソード1
邦題 すばらしくて美しいケイトリン
制作番号 1901
初放送日 2015年9月16日
エピソード時系列
前話 次話
"#HappyHolograms" "Where My Country Gone?"
エピソード一覧

"Stunning and Brave"シーズン19の第1話、シリーズ通算で258話目にあたるサウスパークのエピソードである。2015年9月16日に放送された[1]

あらすじ

大改革が行なわれたサウスパーク町で、主役たちはケイトリン・ジェンナーの名誉を心から祝福する必要性に迫られる[1]

脚本

サウスパーク小学校の関係者一同を集めたマッケイ先生は、ヴィクトリア校長が学校長の職を解雇されたと伝える。性的暴行を軽視した言葉「ホット・コスビー」が生徒たちの間で流行していたにもかかわらず、彼女はなんの対処もしなかったため、責任を問われて職位を剥奪されたのだ。
 そこでヴィクトリア校長の後任となったのは、サウスパークの町をよりよいものに変えようと息巻くPC校長だった。学校じゅうの生徒、教員、保護者を言葉で脅しつけたPC校長は、町民たちの言動を一つ一つあげつらい、その偏見と差別が一般社会においてどれだけ奇異なものであり、世間から時代錯誤だと見なされているかを自覚させた(なお彼はシェフの死を、人種差別によって引き起こされた自殺と推測している[注 1][注 2])。
 その後、カイル・ブロフロフスキーはPC校長から2週間の居残りを命じられた。理由は性別再判定手術を受けて女性となった元スポーツ選手ケイトリン・ジェンナーの人格を尊重しなかったためだ。父親のジェラルド・ブロフロフスキーは息子を弁護しようとしたが、ケイトリンが男性であった当時の名前「ブルース・ジェンナー」を考えなしに口に出したため、PC校長のさらなる怒りを買うことになった。
 校長室から追いだされたジェラルドは、友人のランディ・マーシュスチュアート・マコーミックライアン・ヴァルマースティーブン・ストッチらとともに酒場クランチーの地ビールへ集まった。しかしそこはカレッジバー[注 3]と呼ばれる酒場であり、ポリティカル・コレクトネスを信条とする大学生および卒業生が多く利用していた。
 言葉遣いに厳格であるが言動が粗野な学生集団PCブラザーズは、PC校長とケイトリン・ジェンナーの話をするジェラルドたちの間に介入して、ケイトリンを「勇気ある素晴らしい女性("stunning and brave")」であると認めさせた。

同じ信条を共有し合ったPCブラザーズは、同盟を結成してPCデルタ寮で共同生活を送ることにした。
 一方学校では、カイルとその友人スタンケニーバターズらがカートマンを説得して、PC校長および新たに作られた学校の規則を打ち破らせようとする。
 NFLチームニューイングランド・ペイトリオッツに所属するトム・ブレイディのような英雄になるべく、カートマンはPC校長を学校のバスルームへ呼び出した。そしてバターズの下着を使用してPC校長にぬれぎぬを着せることで、あたかも彼が犯罪を働いた小児性愛者であるかのように偽り、社会的地位を奪おうと画策する。
 しかしながらカートマンの思惑とはまったく異なり、PC校長はカートマンが使用した言葉"capiche"[注 4]に過剰な反応を示した。配慮の欠けた言葉遣いに怒ったPC校長はカートマンを徹底的に痛めつけ、暴力を行使する様を背後から盗み見ていたカイルたちをも仰天させた。

騒音の絶えないPCデルタを不快に思っていたランディは苦情を申し立てに赴くが、脇の甘さが原因でPCブラザーズに加入し、アルコール飲料をさんざん飲まされることになった。
 一方、PC校長から暴行を受けたカートマンは入院を強いられた。学校の規則を変えることはできないと弱気な態度を見せるカートマンとは対照的に、カイルはそれでもPC校長に立ち向かう必要があると説得した。なぜならカイルはケイトリン・ジェンナーを「まがいもの」であると信じており、彼女の勇気を祝福することは不可能と思っていたからである。
 しかし、自身の信念を曲げることができなかったために、カイルはランディとPCブラザーズから報復を受けることになった。PCブラザーズらは夜半にブロフロフスキー宅へ侵入し、"Biggit"(原文ママ)[注 5]と落書きをした豚をカイルの寝室に詰め込んだ。

夜、カートマンは悪夢にうなされていた。夢の中で彼はトム・ブレイディとなり、不正試合事件[注 6][注 7]を正当化しようとやっきになっていた。夢から覚めたカートマンは過去の言動を反省し、ベッド脇で付き添っていたバターズに向けて改心を誓った。
 PCブラザーズとランディから嫌がらせを受けたカイルは、彼らの言動を止めるようにとスタンを説得する。一方、改心したカートマンだったが、バターズから事のいきさつを聞いてPCブラザーズたちを打ち倒す計画を立てることにした。ケイトリン・ジェンナーへの差別発言は容認できないとPCブラザーズに賛同を示したものの、差別主義者を更生させるために暴力を用いる手段は非人道的だと感じたからである。
 カートマンはクラスメートをPCデルタ寮前に集合させると、自らが考えだした武力であるタコス発射機や200人のメキシコ人妊婦シリア難民の子供、そして小児性愛者であり犯罪者となったジャレド・フォーグルを使役してPCブラザーズに奇襲をかけた。
 建物内が混迷に陥ったところにカイルが乱入して、ついに彼はケイトリン・ジェンナーが素晴らしい女性であると宣言した。これによってPCデルタ内の乱闘は収束し、カイルはスポーツ選手をたたえるESPY賞[注 8]を授与された。
 PCデルタは行動の自粛を余儀なくされたが、サウスパークの住民は結局ポリティカル・コレクトネスに対抗する模範的な信条を持ち得なかったゆえに、PC校長が町にとどまることを容認しなければならなくなった。
 これまでのいきさつを俯瞰ふかんしたカイルは客観的に分析をして、得をしたのはカートマンだけであると結論を出す。カイルから冷静な指摘を受けたカートマンは「家に帰って『男みたいな』美人妻とヤりまくる("fuck his hot wife, who kind of looks like a dude")」と言い捨ててその場を去ったが、くしくもその姿はカートマンにとっての英雄トム・ブレイディとそっくりであった。

エピソードの評価

AV Club"Stunning and Brave"を"B-"と評価し、以下のように述べた。
エピソードタイトル“Stunning And Brave”と関連があるのはあくまでコールアウト・カルチャー[注 9]であり、ケイトリン・ジェンナーという人物をキャラクターとして前面に出す必要性はまったくなかった(少なくとも私たちは彼女に関心を持ったことはない)。とはいえ、本エピソードの結末に関してはなんら不満はないと言える。
 ホット・コスビー事件と呼ばれる生徒たちの軽率な行動に対処しなかったとしてヴィクトリア校長は解雇された。その後任がPC校長であるが、彼はヴィクトリア校長とは異なり、容易に人々を支配できる頑強な男であった。ポリティカル・コレクトネスに対する確固たる信条を持つこの人物は、社会の公正・平等性を実現するためにかなりの強硬手段を取る。また大学を卒業したばかりの若者と同様に安酒を浴びるほど飲み、所属集団に加入しようとする新参者(ランディ・マーシュ)には違法な入会儀式を強いた。
 PC校長は同じ志を持つ白人同士でPCブラザーズという徒党を組み、故意か過失かにかかわらず人種差別的な言葉を使用する周囲の人間を規制する。特にケイトリン・ジェンナーに関する発言には敏感で、いかなる内容であっても彼女をおとしめ得る要素は見過ごさない。過去に差別発言を繰り返してきたカートマンが標的にされるのは当然として、カイルに白羽の矢が立ったことには驚いた。引退したスポーツ選手の私生活についてカイルがなぜこれほどまでに強い関心を持ち、かたくなに自身の意見を曲げなかったのか解せない
[2]

IGN"Stunning and Brave"を"7.8"と評価し、以下のように述べた。
今回放送されたサウスパークの最新話は、苛烈な皮肉と暴力シーン(PC校長やその仲間、メキシコ人妊婦、シリア難民、それからサブウェイの元広告塔であるジャレド・フォーグルが登場する箇所だが、ジャレド氏についてはご存じの通りであるから詳述する必要もないだろう)をもって世間に対する容赦のない批判が行なわれた。
 制作者たちの指摘は実に的を射ており、現代社会を主題にしたエピソードにおいて問題提起とするには的確な事柄だが、コメディアニメと称するには笑いの要素がいささか不足していた。しかしこの主題をもって今後のエピソードが展開されていくとするならば、本シーズンがどのような内容になるか興味を引かれるものがある
[3]

脚注

出典

訳注

  1. 台本ページの8行目にあるPC校長のせりふ'A chef "person of color" who the children had sing soul songs and who the children drove to kill himself!'(有色人種の給食調理員が生徒たちにソウルミュージックを強いられ、人種差別を苦に自殺を図った)を参照。
  2. s10e01"The Return of Chef"でシェフは死亡しているが、死因は野生動物に襲われたからであって自殺ではない。またソウルミュージックはシェフというキャラクターを代表する要素であり、強制的に歌わされていたとするエピソードも存在しない。従ってPC校長がインターネット上で得た情報は誤りであるが、これは単なる誤情報やはたまた制作上のミスではなく、シェフ役の声優を務めていたアフリカ系アメリカ人の俳優アイザック・ヘイズが、キャラクターの役柄というていでソウルミュージックを歌うよう強いられていたことや、紆余うよ曲折の末に自ら声優職を放棄した事実を示唆するメタフィクションである。なおアイザック・ヘイズとサウスパークシリーズ制作者との間に生じた論争・確執についてはサウスパークページ内の小見出し「サイエントロジー」を参照のこと。
  3. 大学生が経営する酒場であり、利用客の大半は大学生である。
  4. イタリア語"capire"の変形。相手の理解を確認する意図をもって使用される。英語の"Got it?"に相当。
  5. スコットランド語で「差別主義者」の意。
  6. "Deflategate". Wikipedia(英語版).
  7. トム・ブレイディがクォーターバックを務めるチーム「ニューイングランド・ペイトリオッツ」は、2014年にインディアナ州のインディアナポリス・コルツとの試合に勝利したが、その後フットボールの空気を抜いて扱いやすくしていたことが発覚した。
  8. "ESPY賞". Wikipedia.
  9. "コールアウト・カルチャー". Wikipedia.
  1901: "Stunning and Brave"
エピソードの要素

200人のメキシコ人妊婦PC校長PCデルタPCブラザーズクランチーの地ビールシリア難民の子供 •"Genius of Love" • "PC Chant" • "Watch Me (Whip-Nae Nae)"

ナビゲーション

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発行物

South Park: The Complete Nineteenth Season

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