South Park: The Stick of Truthは、サウスパーク公式のロールプレイング・ビデオゲームである。Obsidian Entertainment(オブシディアン・エンターテイメント)が開発を務めており、Ubisoftが販売元となる。当初はTHQが販売権を有していたが、倒産によりUbisoftに買収されたため販売権もUbisoft側が所有することになった。
2014年3月4日に、コンピューター用、PlayStation 3、Xbox 360のソフトが発売される。[3]2015年11月12日にはXbox Oneでも操作が可能になる。2016年12月6日には改良版がXbox One、PlayStation 4用に再々発売されたが、これは2017年に発売された次作South Park: The Fractured But Wholeの開発が遅れたことに対する処置であった。ただしThe Fractured But Wholeの発売から少したった2018年2月13日には、The Stick of Truthはゲームソフトでなくダウンロード販売に切り替わった。
2018年9月には、任天堂のオンラインショップにてNintendo Switch用にダウンロード販売が開始される。[4]
サウスパークシリーズの制作者であるマット・ストーンとトレイ・パーカーは、開発、シナリオ作成、セリフの考案、声優を全て担当した。
あらすじ[]
物語はカートマンによるナレーションから始まる。人間が住むクパ・キープ王国(KKK)とエルフが住む国では、手にした者が全世界を支配する力を与える「真実のつえ」をめぐり、戦争が繰り返し起こっていた。
プレーヤーは、自身の分身となるキャラクター作りが可能となる。プレーヤー改め主人公は、両親のクリスとケリーとともに、ごく最近サウスパーク町に引っ越してきた。過去に住んでいた土地で何があったのかは明かされないが、両親は主人公に「何か」を思い出してほしくないようだ。主人公の注意をそらしつつ、両親は外に出て友人を作ってくるようにと言いつける。
通りを歩いていた主人公は、戦士の仮装をしたバターズが、エルフの仮装をした子供と戦闘ごっこをしている場面に出くわす。バターズに乞われるままエルフを追い払った主人公は、隣人であると言うバターズとすぐに友達となった。
バターズは自身を騎士だと紹介すると、主人公を自分たちの遊びに参加させるためにクパ・キープへと連れていく。クパ・キープという基地には、王国を統治する大魔法使いエリック・カートマンがいた。
カートマンはKKKおよび人間の代表者であった。王国にはバターズの他にスコット、王女ケニー、クライドらの姿が見える。
カートマンは主人公に名前を尋ねるが、たとえプレーヤーがどんな名前を入力したとしても、結局は「かん腸野郎(Douchebag)」と名乗るよう強制されることになる。
ファイター、メイジ、シーフ、ユダヤ教徒のいずれかの属性を選んだ後、主人公改めかん腸野郎は武器を購入して、騎士クライドと初の戦闘を経験する。クライドを倒した後、かん腸野郎はカートマンから、エルフと人間たちが「真実のつえ(実際は単なる木の棒)」の所有権をめぐって戦争中であると知らされる。
そこへ、クパ・キープ内にエルフの集団が奇襲をかけてくる。かん腸野郎の奮闘の結果エルフたちを追いだしたものの、真実のつえはエルフらによって奪取されていた。つえの警備を担当していたらしいクライドは、カートマンの怒りに触れたことで「ごっこゲーム」そのものから追放処分となった。
クライドをゲームから追いだしたカートマンは、KKKの3戦士であるトゥイーク・トゥイーク、トールキン・ブラック、クレイグ・タッカーを連れて帰ってくるようにとかん腸野郎に命じる。
カートマンの命令通り、バターズとかん腸野郎の2人はサウスパーク町を歩き回る。ケニーの自宅を
そしてかん腸野郎は、ついに最後の目的であるクレイグ・タッカーとの接触を試みる。しかしクレイグの自宅を訪ねたかん腸野郎たちは、クレイグが「いつものごとく」学校で居残りをさせられていると知った。
カートマンによりクレイグの救出を命じられたかん腸野郎たちは、校内にてマッケイ先生および赤毛の廊下監視委員との戦闘を強いられる。戦いになんとか勝利したかん腸野郎たちは、クレイグを居残り教室から救出することに成功した。
主要戦闘員が集結したクパ・キープ内で、真実のつえに関する新たな情報が舞い込んだ。音楽を武器に戦うレベル10の強力なエルフ、詩人ジミーがつえを所持しているというのだ。
ジミーの所在が「にんまりロバの宿屋」(ジミーの自宅)であると知ったかん腸野郎は宿屋に向かい、ジミーに戦闘を挑む。ジミーの手下である集団と戦った後、かん腸野郎はジミーとの戦闘に勝利して、ついにつえを取り戻した。
1日が終わり、かん腸野郎は自宅へと帰って眠りにつく。しかしかん腸野郎は、夜中に窓から差し込んでくる青い光によって目を覚ます。来訪者が寝室の扉から侵入してくると、シーズン1のエピソード"Cartman Gets an Anal Probe"と同様の手口でかん腸野郎を誘拐していった。
宇宙人によって拉致されたかん腸野郎は、自身と同様にして他の町民にも直腸に探知機が埋め込まれた事実を知る。宇宙人に対して抵抗を試みたかん腸野郎だが、探知機を体内に埋め込まれる。しかしその場で同様に宇宙人から拷問を受けている町民を発見したかん腸野郎は、彼の助けを借りて宇宙船から脱出することに成功した。
しかしながら、逃走中に
この事件を受けて、政府はすぐに動いた。宇宙船の追突事故を隠ぺいするために、事故現場にタコベルというメキシコ料理店の建設を開始したのだ。
翌朝、目覚めたかん腸野郎の直腸内には、宇宙人に埋め込まれた探査機があった。昨晩の出来事は夢ではなく現実だったのである。
外出のためにかん腸野郎や玄関まで行くと、カートマンがかん腸野郎の自宅を訪ねてくる。カートマンはテレビジョンの電源を入れると、かん腸野郎に昨夜の「大地震」が起こった旨の報道を見せる。そして、昨日取り戻したはずの真実のつえが再びエルフらに奪われたと話した。
エルフとの全面戦争に供えて、かん腸野郎は新たな戦力となるゴスキッズと友達になるようにカートマンから任務を受ける。しかしゴスキッズと友達になるために、かん腸野郎はゴスキッズの気に入る服装をした上で「全体主義者」ではないように振る舞い、ゴスキッズがするような踊りを習得しなければならない。
ゴスキッズとなるべく奮闘していたかん腸野郎だったが、道中でエルフ民族と遭遇したために彼らの王国へと連行される。連れて行かれたエルフの国で待ち受けていたのは、エルフ王のカイルとその戦友スタンであった[注 5]。スタンとカイルは、カートマンこそが卑劣な方法でつえを奪った張本人であると主張する。そして卑劣な人間の国KKKが領地をこれ以上広げないために、スタンとカイルはかん腸野郎に複数の任務を命じた。
引き続きゴスキッズのクエストを続けるかん腸野郎は、ゴスらしく振る舞うために、PTA会議の場に乗り込んで「くたばれ全体主義者("Fuck the Conformists")」と書かれた札を持ち歩く。
そこへランディ・マーシュがかん腸野郎に声を掛けて、タコベルの建設現場で何が行われているかの調査を依頼する。ランディに遠くまで
建設現場に潜入したかん腸野郎は、昨晩に墜落した宇宙船から漏れ出た緑色の液体が、下水道を通じてあらゆる生物に害をなしている事実を知る。緑色の液体に触れるかもしくは経口接種した生物は、ナチ党員の外見と特性を帯びたゾンビへと変化するようだ。そのため政府は、墜落場所の半径3ブロック分を爆破して、地震による自然災害に見せかけることで問題解決を図ろうとしている。
上記の情報は、建設現場で会議を開く役人からかん腸野郎が見聞きした事実である。役人の1人はこの一連の会議を全て録音しており、故意に録音機器を会議室に置き忘れる。そのためかん腸野郎は、幸運にもこの録音データをランディの元へ持ち帰ることが可能になる。
しかしかん腸野郎が建設現場を抜け出す際に、政府の監視下に置かれていたナチ党員ゾンビも脱走を図る。これよりサウスパーク町は、ゾンビの脅威にさらされることになる。
PTAの会議場へと戻ったかん腸野郎は、ランディに録音データを手渡す。PTA役員らは政府が敷地の爆破を計画していることに驚いたが、ランディは巨大なタコベルが建設されようとしていることにのみを憂慮しており、目下の重大な問題であるゾンビの増殖については全く気にも留めなかった。
建設現場に潜入した礼として、ランディは「くたばれ全体主義者」と書かれた札を持つかん腸野郎と、その他役員とで写真撮影をすることを許可した。これにより、かん腸野郎はゴスキッズのクエストをまた1つ達成したことになる。
ゴスキッズの信頼を獲得したかん腸野郎は、自身の望む陣営(人間かエルフ)にゴスキッズを戦力として派遣することが可能になる。そして戦場となったサウスパーク小学校で全面戦争が始まり、エルフ側と人間側が集結することになる。決戦の場で、かん腸野郎は元々所属していた人間側か、彼らを裏切ってエルフ側につくかを決断しなければならない。
人間かエルフかどちらかと敵対するにせよ、かん腸野郎は類いまれなる放屁の勢いを駆使して勝利を収める。
かん腸野郎の属する国の王は、敗北した国王の机に保管されている真実のつえを奪還しようとする。ところが机の中には何もなく、その代わりにゴスキッズの1人が机の天板に書かれた「俺のロッカーの中を確認しろ("Check my locker.")」という文字を発見した。
その場にいた全員は、文字の書かれた机がクライド・ドノヴァンのものであると知る。クライドのロッカーを調べたかん腸野郎たちは、中に1台のノートパソコンが収納されているのを発見する。
ノートパソコンの中に保存されていた動画には仮装したクライドが映っており、彼がエルフや人間の隙を突いて真実のつえを盗んだことと、悪の組織を作り上げ、地球を滅ぼすために兵力を強化していることが明らかとなった。
カートマンによってゲームから追いだされたクライドは、エルフ側も味方につけることができずに恨みを抱えていた。そのため彼は、手に入れた真実のつえで人間およびエルフの力を無効化すると宣戦布告をする[注 6]。
主役たちがクライドの自宅へ急行すると、裏庭には巨大な
すぐにクライドの要塞に攻撃を仕掛けようとした主役たちだったが、すでに現実世界での就寝時間が過ぎていたことに気付く。遊びに夢中となって帰宅を忘れていたバターズは、激怒した両親にしかりつけられた。
同じくかん腸野郎も両親から叱責を受けて、帰宅してベッドへと入る。しかし就寝の途中で不幸にも目を覚ましたかん腸野郎は、パンツの妖精が自身の下着を盗み出している現場を目撃する。
窃盗の現場を目撃された妖精はパニックに陥り、かん腸野郎を即座に殺害しようとする。しかし体格差ゆえ全く勝負にならなかったため、彼らは魔法を使ってかん腸野郎を自分たちと同じ大きさに変えた。
戦いの末に逃走した魔法使いの妖精を追って、かん腸野郎は小さな体のまま両親の部屋へとたどり着く。両親は物憂げな表情でかん腸野郎について話していた。両親によると、かん腸野郎は特別な才能を有しているらしく、その才能を兵器に応用しようともくろむ政府たちに追われているようだ。
目下の心配事を忘れようとするかのように、両親は突如として性行為を始める。
魔法使いの妖精が逃げた先は、まさに今、性交渉をしている両親のベッド上だった。
それでも戦闘を続けなければならなかったかん腸野郎は、からがら勝利する。魔法使いの妖精は自由に体の大きさを変えられる魔法をかん腸野郎に伝授すると、自分たちは恐ろしい液体を垂れ流すタコベルの建設上から身を守りたかっただけだと弁護をした。仲間がゾンビになることを阻止するために、妖精たちは人間のパンツを集めて回っていたようだ。
会話の途中で妖精はかん腸野郎の母親の乳房に、かん腸野郎は父親の
しかしながら、翌日にかん腸野郎は運よく自身のベッドで目を覚ました。体にはどこにも異常はない。しかし自室には昨夜に戦ったパンツの妖精がおり、かん腸野郎はサイドクエストを受けることになる。倒した妖精たちに代わって、かん腸野郎は下着を集めて回らなければならなくなった。
Facebookでカイルから緊急の呼び出しを受けたため、かん腸野郎はエルフの国へと向かう。そこにはKKKの面々とエルフたちがおり、クライドを倒すための作戦会議が始まった。KKKの人間たちはエルフへの協力を当然ながら拒否したが、クライドが従えるゾンビ兵の恐ろしさを悟ると、エルフとともに戦闘に応じることを決める。
クレイグだけでなくほとんどの者がクライド冥王側に寝返ったため、エルフ国も人間国も深刻な人手不足に直面していた。そこで彼らはSNSの友達数を伸ばしつづけているかん腸野郎に、別派閥であった人員を勧誘してくるように命じた。
女生徒たちの秘密基地では、彼女のうちの1人が「中絶手術を受けた売春婦だ」という卑劣なうわさを流されたという問題について話し合いをしていた。
そこで真相を突き止めるために、女生徒たちはおぞましい作戦を考える。すなわちかん腸野郎にベーベの恋人を名乗らせ、容疑者に接触させる。容疑者である女生徒がかん腸野郎に言い寄れば、女生徒たちは彼女を「卑劣なうわさを流した犯人」と決めつける、という非論理的な方法である。
単に巻き込まれただけのかん腸野郎だが、容疑者とされていた女生徒を口説いていると勘違いを受けて、その彼氏に決闘を申し込まれる。決闘に勝利したかん腸野郎だが、結局自身を誘惑した女生徒は、卑劣なうわさを流した犯人ではないことが明らかになっただけであった。
そこで次なる容疑者の調査をするべく、かん腸野郎は女装をして、うわさの渦中にある中絶専門病院に潜入することとなる。しかし病院は政府の監視下にあった。独自にタコベルの潜入調査をしていたランディと偶然再会したかん腸野郎は、政府からの疑いを晴らすために、ランディが患者でかん腸野郎が医師を装い、中絶手術中であるふりをして政府の目を欺いた。
政府からの疑いは晴れたかん腸野郎だったが、その病院にも宇宙船の有毒液が流れ込んできており、摘出された胎児がみなナチ党員ゾンビに変身していた。さらにクロエ・カーダシアンが中絶した巨大な胎児もゾンビ化しており、かん腸野郎に襲いかかる。
ゾンビ胎児との戦いに勝利したかん腸野郎は、本来の目的である病院の記録を入手する。しかし書類はすべてフランス語で書かれており、解読が不可能であった。
かん腸野郎は、フランス語圏であるカナダへ入国するという任務をまた背負うことになる。そこで偽造パスポートを入手することになり、パスポートの証明写真を撮るべく写真道場へと向かう。しかし店は小児性愛者に乗っ取られており、かん腸野郎は写真撮影と称して小児性愛障害者に性被害を受ける。醜悪な小児性愛障害者を倒し、かん腸野郎はカナダ行きの飛行機に乗った。
カナダに到着したかん腸野郎は、王子から「司教を殺害し、その証として彼の
なお、ここでは「司教を殺害する」か「生かしておいて王子には豚の睾丸を渡す」かの選択ができる。単なる豚の睾丸だが、カナダ人いわく、やや特殊な豚らしい。
翻訳した文章をかん腸野郎が持ち帰ると、女生徒を侮辱するようなうわさを流した「卑劣な仮面女」を特定した。その女生徒は事実を認めて謝罪をする。犯人探しに協力したかん腸野郎に感謝した女生徒らは、男子生徒らの戦争ごっこに参加を表明した。
クライドの要塞へと乗り込んだ一同は、待ち構えていた殺し屋クレイグを倒す。
そこでかん腸野郎は、政府の策略によってスレイブ君の直腸内に核爆弾が仕掛けられたとランディから情報を得る。爆発すればサウスパーク町全体に被害を及ぼす爆弾を解体するには、直腸内の装置を正確に操作するための医療技術が必要であった。
そこでかん腸野郎は、パンツの妖精から与えられた魔法を使って自身の体を縮めると、スレイブ君の直腸内に侵入する。そして数々の敵(ナチ党員ゾンビ化した腸内のバクテリア、ツバメの王子、2人のSWAT隊員[注 7]など)を倒した末に、かん腸野郎はジミー の助けを借りながらも爆弾を解体することに成功した。
興奮するスレイブ君の口腔から体外に抜け出したかん腸野郎は、カートマンらと共にクライドの元へと急ぐ。
かん腸野郎たちはクライドに真実のつえを返すように要求する。しかしクライドは人々をゾンビ化する液体を「タコスに使う緑色のソース」だと勘違いしており、事態の深刻さを全く理解していなかった。かん腸野郎たちの警告など耳を貸さずに、クライドは毒液をシェフの死体にかけてゾンビ化させた。
かん腸野郎に倒されたクライドは、嫌気が差してゲームをやめると言う。カートマンはクライドから真実のつえを取り戻し、再びクライドをゲームから追放した。
勝利を得た子供たちは歓喜して、かん腸野郎を王と認めた。しかしそこへ、政府の役人が姿を現す。
役人はかん腸野郎についてよく知っていた。彼の名前はドヴァキン(Dovahkiin)といい、SNSで誰よりも早く友達を作るという才能を持っていた。政府はその才能に目をつけて、ドヴァキンことかん腸野郎を兵器に利用しようとしていたのだ。
政府の役人はかん腸野郎たちから真実のつえを奪い取り、世界征服のためにかん腸野郎に協力を強いた。
かん腸野郎は政府の要求を拒否した。しかしケニーがかん腸野郎たちを裏切り、政府への協力を表明する。
かん腸野郎たちはやむなくケニーと戦うが、ケニーは毒液を自ら飲んでゾンビ化したため、かん腸野郎たちの攻撃は全く意味をなさない。
絶体絶命かと思われた時、かん腸野郎はカートマンから言葉を掛けられる。それにより彼は、自身がサウスパーク町に引っ越した初日を思い出した。かん腸野郎は、父親のクリスから「睾丸に向けて放屁をするな」と厳しく言いつけられていたのだった。
カートマンがケニーを押さえつけて動きを封じる。身動きが取れないケニーに向けて、かん腸野郎は屁を浴びせた。すると白い光があふれ出して町を包み込み、ゾンビ化された生き物は全て元通りとなった。
全てが終わった後、主役たちは単なる木の棒のために何を夢中になっていたのかと冷静になる。そして戦争の原因となったゲームを一才合切やめると決めて、湖に棒を投げ捨てた。
そして主役たちは、次はどんな遊びをしようかとかん腸野郎に誘いを掛けた。しかしかん腸野郎は「ふざけんな、誰が遊ぶか。帰る("Screw you guys, I'm going home")と吐き捨ててその場を去る。
「おい、なんてやつだ("Wow, what a dick")」。ぼう然とカートマンがつぶやいたところで、ゲームのエピソードは終了する。
関連エピソード[]
| 画像 | 題名 | シーズン | |||
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"Cartman Gets an Anal Probe" | シーズン1 | |||
| 邦題:カートマン、お尻から火炎フン射 いつものように少年たちはスクールバスを待つ。するとカートマンが昨晩見た奇妙な悪夢の話を始める。それはエイリアンに関わるものだった。 | |||||
| "Pinkeye" | シーズン1 | ||||
| ケツ膜炎ゾンビ計画 ハロウィンの夜、サウスパークの住人達は次々とゾンビに姿を変えていく。 | |||||
|
"Gnomes" | シーズン2 | |||
| パンツの精とノーパンキッズ 主役たちはクラスメイトのトゥイークとレポートを書くことになる。トゥイークは小人にパンツを盗まれているらしく、そのことを書きたいと言いだす。 | |||||
|
"Rainforest Shmainforest" | シーズン3 | |||
| 恋するケニーの熱帯夜 主役たちはコーラス隊「子供たちと元気になろう隊」のコスタリカツアーに強制参加となる。 | |||||
| "Chef Goes Nanners" | シーズン4 | ||||
| 邦題:恋のためらい ウェンディとカートマン シェフはサウスパークの伝統的な旗のデザインが「人種差別的」と非難する。デザインを変えるように町に求め、その影響は町全体に広がっていく。 | |||||
| "Here Comes the Neighborhood" | シーズン5 | ||||
| 邦題:若きトークンの悩み(※原文ママ) サウスパーク唯一のお金持ちであることに疲れてしまったトールキンは、町に他のお金持ちを呼ぶことに成功する。 | |||||
| "The Return of the Fellowship of the Ring to the Two Towers" | シーズン6 | ||||
| 邦題:18禁ロード・オブ・ザ・ビデオ 少年達は「ロード・オブ・ザ・リング」を地元のビデオ屋に返却する神秘なる冒険へと旅立つ。 | |||||
| "The Death Camp of Tolerance" | シーズン6 | ||||
| 邦題:復活ギャリソン恐怖のSM教室 マイノリティの人々がどんな扱いを受けてきたのかを学ぶため、子供たちは差別の歴史博物館に連れて行かれる。スレイブ君とレミウィンクスの初登場エピソードである。 | |||||
| "Red Sleigh Down" | シーズン6 | ||||
| 邦題:キリスト怒りのバグダッド クリスマスプレゼントをもらうため、「よい子」のスコアを一気に集めようと画策するカートマンは、サンタとミスター・ハンキーそしてイエスと共に、虐げられたイラクの子供達にクリスマスを届けようと命をかける。 | |||||
| "The Return of Chef" | シーズン10 | ||||
| 「スーパーアドベンチャークラブ」に入り、惜しまれながらもシェフは世界旅行へと旅立つ。二度と戻らない旅のはずが、シェフは帰ってくる。しかしシェフの様子がどこか変だった。 | |||||
| "Make Love, Not Warcraft" | シーズン10 | ||||
| 悪質プレイヤーにゲームをめちゃくちゃにされた子供たちは、自分たちの世界を取り戻そうとゲームにのめりこんでいく。 | |||||
| "The List" | シーズン11 | ||||
| 男子生徒たちは、女子の作った人気者ランキングを手に入れる。その順位は意外なものだった。 | |||||
| "The Ungroundable" | シーズン12 | ||||
| 邦題:トレンドは吸血鬼 バターズがヴァンプキッズを本物の吸血鬼だと勘違いする一方で、彼らと混同されつづけるゴスキッズは対抗心を燃やす。 | |||||
|
"Goth Kids 3: Dawn of the Posers" | シーズン17 | |||
| 邦題:ゴスとエモ ゴスキッズが問題児を矯正する施設へと送還される。 | |||||
|
"Black Friday" | シーズン17 | |||
| 邦題:ブラック・フライデー ショッピングモールには祝日セールが待ち受けている。買い物に備えて幾日も前から店の前で行列を成す住民たちに、主役たちは戦いを挑まなければならなくなった。 | |||||
|
"A Song of Ass and Fire" | シーズン17 | |||
| 邦題:尻と炎の歌 ブラック・フライデーの日が近づくごとに、新しいゲーム機器をめぐる争いも激化していく。プリンセス・ケニーは報復として、カートマンの元を去った。 | |||||
|
"Titties and Dragons" | シーズン17 | |||
| 邦題:パイオツとドラゴン ついにブラック・フライデー当日を迎えて、ショッピングモールの扉が開放された。Xboxかソニー社か、どちらのゲーム機器を買うかで拮抗状態にあった戦いにもいよいよ勝者を決する時が来た。 | |||||
| 関連エピソード | |||||
操作性[]
ゲームの映像は2D(平面)であり、プレーヤーはキャラクターを前後に動かせる。さらに、攻略する場所によっては上下左右の四方に動かすことも可能である。ゲームの開発当初はジャンプ機能もあったが、最終的にこの機能は除外された。
戦闘方法[]
戦闘画面の一例
- 個別ページ: South Park: The Stick of Truthでの戦闘方法
戦闘方法は、敵・味方が順繰りに攻撃が可能となるターン制である。同様の戦闘システムは、日本国のゲーム「ペーパーマリオ」シリーズや「Fainal Fantasy」シリーズに見られる。
ただし、本ゲームにおいては攻撃ボタンを押下するタイミングも重要となる。ちょうどよくボタンを押すことができれば、合わせ技および攻撃力を増加させることができる。
武器についてはFinal Fantasy VIIと同様に強化が可能であるが、本ゲームにおいては火力・電力・敵に与える不快指数を増大させることができる。
またイエス・キリストやスレイブ君などの操作不可能キャラクターを戦場に召喚することもできる。その際は操作不能であったキャラクターをプレーヤー自身が動かせることになり、新入りおよびその他のキャラクターを操作して戦闘に臨むことになる。
サウスパークの世界観と合致させるために、武器の外見は本格的なものでなく、子供が手作りしたかのような単純な外見および構造(単なる台所用品の綿棒や、木製の剣、フットボールのヘルメットなど)となっている。
ただし、ゲームの内容自体は「未成年に対する暴力」や、手裏剣などの殺傷能力のある武器の使用、タンポンを武器の代わりにするなどの不適切な描写が散見されるため、子供にとって有益ではない。
キャラクター属性の変更[]
キャラクター作成の案内役を担うカートマン
ゲーム開始時に、プレーヤーは主人公・新入りの外見を任意に設定する。加えて、カートマンの案内通りに戦闘属性を設定する必要がある。
戦闘属性についてを以下に記す。
戦闘属性によって、新入りの戦い方は4つに分類される。
- ファイター - 戦闘服や装飾具、武器などの強化によって敵と戦う。敵単体に的を絞り、物理的な力を武器に戦闘へと挑む。
- メイジ - 体力・攻撃力共に低いが、状態異常や範囲攻撃を可能とする特殊能力を持つ。
- シーフ - 主に状態異常をもたらす攻撃を行う。例えば「出血」、「
嘔吐 」、「引火」、「スピード低下」などの状態異常攻撃を、敵が死亡するまで継続的にもたらす。 - ユダヤ教徒 - 別名は聖騎士もしくは僧侶である。案内役のカートマンによると、ハイリスク・ハイリターンな属性である。というのは、体力がなくなる間際に力が増加するためである。[5]
クエスト[]
ロールプレイングの「王道」と言えば、失われた重要アイテムを見つけるためにプレーヤーが洞窟などの未知の場所を探索する、というものである。しかしながら本ゲームではアニメシリーズサウスパークの世界観を踏襲しているために、クエストの内容は王道から外れている。例えば、問題行動を起こしてたびたびカウンセラー室に呼びだされる・居残りをさせられる生徒クレイグ・タッカー[注 8]を、ゲームに参加させるために居残り教室から脱走させるクエストが代表的である。
このように、アニメシリーズの世界観を意識してストーンとパーカーはゲームの詳細を設計した。
スマートフォン[]
スマートフォンはプレーヤーがゲームを攻略するために必須のアイテムである。ゲームの主要な設定を確認・変更するのに用いるほか、Facebookに似たアプリケーションソフトを介してクエストの進行状態や友人の数、友人となったキャラクターからメッセージの受信が可能である。
アイテム[]
体力および魔力を回復するためには、専用の液剤が必要である。この液剤にはさまざまな形態があり、例えば炭酸水、スナック菓子が代表的である。速度を増加させるためにはトゥイークコーヒー店のコーヒーを使用する。武器の種類も多様であり、ハンマーや弓矢、松葉つえ、野球バット、つえ、ドッジボール、剣、シャベルなどがある。
これらのアイテムは、倒した敵から入手するほか、店で購入するなどさまざまな方法で入手が可能である。
この他、チンポコモンのぬいぐるみや武器、戦闘服や装飾品などの収集品がある。チンポコモンにおいては、シーズン3のエピソードでは都合上登場しなかった個体もゲーム上で確認できる[6]。
制作背景[]
開発[]
アニメシリーズの制作者であるマット・ストーンとトレイ・パーカーは、ゲーム開発会社のObsidian Entertainmentと密接に連絡を取り合い、本ゲーム制作に心血を注いだ。
ストーンとパーカーは、本ゲーム制作を心から楽しんでいたようだ。2人はロールプレイングゲームが好きであり、またサウスパークの世界観とこのゲーム形態がぴったり合うと考えた。さらに2人は、本ゲームの制作がミュージカル『ブック・オブ・モルモン』と同等に有意義な活動であったとも述べている。
ただし、開発会社のObsidianがゲーム制作に関わった規模は大きくない。なぜなら、同社の制作陣がすでに担当業務に着手しており、2Dゲーム制作に意欲を見せなかったため、もしくはサウスパークシリーズのゲーム制作に関わりたがらなかったためである。サウスパークシリーズは社会的に批判の対象となる題材をあえて取り上げる番組であったため、Obsidianの制作陣は番組内容を快く思っていなかった。そのため制作に関わった50人前後の人材は、ほとんどが外部委託により雇用された。[7]
ストーンとパーカーはObsidian Entertainmentとの打ち合わせや交渉を重ねて、開発および販売の実現にまでなんとかこぎつけた。その結果、2人は過去のゲームシリーズよりもはるかに大きな金額をゲーム制作に投資可能となる。
作画[]
Obsidianがサウスパーク風に描いたゲーム画面
1998年に発売されたゲームSouth Park、2000年に発売されたSouth Park Rallyは、サウスパークアニメとは異なり3Dアニメーションであった。これは切り絵風のアニメサウスパークとは似ても似つかず、ストーンとパーカーは出来栄えに不満を持っていた。
公然と過去作品の批判をしていた2人は、本ゲームの開発初期段階から2Dアニメーションにすると決めていた。サウスパークアニメの世界観を保つための、1つのこだわりであった。
ストーンとパーカーの依頼を受けた開発会社は、実際に2Dのアニメーション見本を制作して2人に確認を求めた。その中にはガソリンスタンドの制服(衣装)や住宅、任意選択が可能なアバター、その他のキャラクターデザイン(例:『ギターヒーロー』ゲームにて、下着姿でギターを引くランディ)があった。
Obsidianの見本作品を見たストーンとパーカーは、細部まで切り絵風アニメーションが再現されていると感動を覚える。そして「まるでサウスパークアニメから抜き出してきたかのような映像だ!("It's like playing the show!")」と好意的な評価をした[8]。
Obsidianは高度な操作技術を要するCGアニメーションソフトMaya(マヤ)の使用を認められる。これにより、キャラクターが歩行するなどのサウスパーク独自の動きがゲーム内でも再現可能となる。
ただし、テスト用のシステムはObsidianの過去作ダンジョン・シージIII[注 9]の再利用であったため、Obsidianは2Dアニメーションに対応させるための大幅な改良を強いられた。
検閲事例[]
- 個別ページ: サウスパークにおける検閲事例
キャラクター[]
ゲーム発売告知がされた後、発行されたゲーム情報雑誌「Game Informer」の表紙にて。
「Game Informer」の表紙に描かれたキャラクターは以下である。
広告動画・画像に描かれたキャラクター
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関連項目[]
- ビデオゲームカテゴリ
- South Park: Snow Day
- South Park: The Fractured But Whole
- South Park Let's Go Tower Defense Play!
- South Park: Tenorman's Revenge
外部リンク[]
- South Park Game Wiki(英語)
- Game Informer Coverage(英語)
- Gameplay Video featured at the VGA Awards 2012(英語)
脚注[]
出典[]
- ↑ "Games". Obisidan. アクセス日:2023年12月11日.
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 South Park: The Stick of Truth(Wikipedia)
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 "South Park: The Stick of Truth". Southpark.ubi.com.
- ↑ 4.0 4.1 "South Park: The Stick of Truth in the Nintendo Game Store". nintendo.com.
- ↑ "Good Times With Weapons: The Combat of South Park" (言語:en). gameinformer.com (2011年12月12日).
- ↑ "What You'll Find In South Park" (言語:en). gameinformer.com (2011年12月21日).
- ↑ "This One's Different: Developing A True South Park Game". gameinformer.com (2011年12月16日).
- ↑ "Obsidian CEO Talks South Park RPG Video". gameinformer.com (2011年12月5日).
訳注[]
- ↑ "ロールプレイングゲーム". Wikipedia.
- ↑ "エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会". Wikipedia.
- ↑ "汎欧州ゲーム情報". Wikipedia.
- ↑ "オーストラリア等級審査委員会". Wikipedia.
- ↑ シーズン17の"Black Friday"3部作では、発売予定であるゲーム機器をめぐってカイルとスタンは対立した。この3部作は、小説およびドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のパロディである。本ドラマは戦争を主題に起きながら、副題として複雑で多様な人間関係が重厚に描かれた。そのため"Black Friday"3部作でも、幼なじみ4人の友情(カートマンとケニー、とりわけカイルとスタン)に焦点が当てられている。カイルとスタンの友情は、ゲーム機器の機種に関する問題で、シーズン15の"You're Getting Old"および"Ass Burgers"と同様に崩壊の危機にさらされる。しかし
紆余 曲折の末に2人は友情関係を修復することに成功している。そのため本ゲームにおいては敵対する陣営でなく、味方陣営で互いに協力をしながらゲームで遊べるようになったと思われる。 - ↑ カートマンとクライドがいさかを起こす場面は、サウスパークシリーズを通してたびたび描かれる。シーズン10の"Make Love, Not Warcraft"では、対戦ゲームを途中放棄して別の娯楽に夢中となったクライドにカートマンが腹を立てる場面が描かれるほか、ゲームSouth Park: The Fractured But Wholeでカートマンがクライドを嫌いな人間のうちの1人に挙げる、また未来編となる短編映画South Park: Post Covid: The Return of Covidでは、カートマンと結託しつつも途中で仲間割れを起こして殺害される(なお、この未来は別次元の未来に上書きされたため、クライドの死亡およびその経緯は事実上消去された)など、クライドがカートマンによってなんらかの不利益をこうむった経験は少なくない。カートマンとクライドの関係性は、キャラクターの個別ページを参照のこと。
- ↑ "SWAT". Wikipedia.
- ↑ クレイグが問題行動を起こして教師の手を煩わせる代表エピソードは、シーズン3の"Rainforest Shmainforest"、シーズン12の"Pandemic"および後編の"Pandemic 2: The Startling"がある。
- ↑ "ダンジョン・シージIII". Wikipedia.






