South Park: Phone Destroyerは無料でプレイ可能なキャラクターカード収集・育成ゲームである。開発元はRedLynx、配信元はUbisoftであり、2017年11月9日にiOSとAndroidで同時配信された。
エピソード概要[]
冒険テーマ[]
ライブRPG[注 3]のテーマ決めが難航していた主役たちの元に、保安官の格好をしたカートマンが割り込む。彼はカウボーイとアメリカ先住民族が戦う西部開拓時代[注 4]を舞台設定にごっこ遊びをやりたいと主張する。そしてカウボーイ勢には新入りを仲間へ引き入れたいと思ったカートマンは、さっそく彼(彼女)にテレビ電話を掛けると、カウボーイに変装してスマートフォンを持ってくるようにと誘いをかけた。
新入りがカウボーイ勢に参加することでストーリーモードが開始する。最初の数ステージはカートマンがたびたび登場して、新入りに遊び方を指導する。そうして冒険テーマのステージを進めていき、満月のスタン率いる先住民族集団を倒した後は、彼ら先住民族たちの仲間である海賊集団を打ち破らなければならない。
SFテーマ[]
冒険テーマのエピソードを終了後、新入りはオスモ4000に変装したカートマンから再度連絡を受ける。どうやら今度はロボットエイリアンとの間で戦争が
SFのストーリーモードを開始してまもなく、新入りはドン・キング・バターズからオンライン対戦モード(PvPバトル)の説明を受ける。
その後新入りは、ゲームの参加メンバーであるカイルから警告の電話を受ける。カイルはバターズとカートマンの親友2人組によって新入りが担がれていると案じているが、通話の途中でカートマンが割り込みの電話を掛けてきたため、新入りとカイル2人の通話は中断される。
神秘テーマ[]
ケニーをゲームで完膚なきまでに負かした新入りを見て、主役たちは大いに驚く。カートマンはケニーの様子には全く関心を示さない様子でただただ喜び、再度カウボーイとして戦闘に挑むよう新入りを誘う。
しかし新入りの意思と出自を考慮した役割を選ばせるべきと考えるカイルは、生活に支障が出るまで新入りを携帯ゲームに熱中させようとするカートマンに注意を促した。注意を受けておびえたカートマンは、禅カートマンという別人格となることで非難の視線から逃れようとする。
子供たちのいさかいに再び巻き込まれた新入りは、武装した宗教軍団や神々を従えたユダヤニンジャ師範と戦う。
新入りはカートマンに言われるままにカイルを倒した後、正式にカートマンらのグループに所属することとなる。
ファンタジーテーマ[]
神秘テーマの終了後、新入りは突如バターズから連絡を受ける。バターズがPvPバトルに新入りを誘おうとしたところで、保安官のカートマンが割り込み、バターズに衣装を変えるように強制した[注 5]。
しかしバターズは怒りを見せず、喜んでパラディン・バターズの衣装に着替える。そして新入りを仲間にすると、これまで傍若無人に振舞ってきたカートマン(大ウィザード・カートマン)を玉座から引きずり下ろすと宣言する。
バターズおよび新入りはそろって大ウィザード・カートマンを打ち負かし、クパ・キープまで彼を追い詰める。カートマンの敗北を知るや、ゲームの全参加者が集合して新入りの勝利をたたえる。しかしこれまで彼(彼女)がゲームに費やした多大な時間や金額を憂いて、参加者たちは新入りに同情を示した。
スーパーヒーロー・テーマ[]
クーンにふんするカートマンから連絡を受けた新入りは、カートマンのレジェンドカードが配信されると知らされる。他のスーパーヒーローや悪役のヴィランもレジェンドカードを狙っていると主張するカートマンは、新入りをして最新カードを獲得しようともくろむ。
新カード入手のために、新入りはコールガールを名乗るウェンディから助言とクエストを受ける。そしてクエストをこなしつつ敵の正体を探り、2人は新カード獲得を目指す。
ゲーム概説[]
戦闘[]
South Park: Phone Destroyerは手持ちのカードを駆使して戦うロールプレーイングゲーム(RPG)[注 6]である。新入りは手札の絵柄を実在化する特殊能力を有しており、その能力を用いて自陣と体力を保守しながら敵陣まで攻め込む。カードの種類やそれらの組み合わせ、またゲーム画面へいかに配置していくかという戦略が勝敗のいかんを決する重要な要素となる。加えてプレーヤー自身が操作する「新入り」の育成も、ゲームを進める上で必要不可欠である。
配置できるカードは12枚で、テーマ(冒険、SF、神秘、ファンタジー、スーパーヒーロー)は2種類まで選択できる。3種類目のテーマを手札の中に入れようとすると、現存のテーマと置き換えるかどうかを選別することになる。
同一キャラクターを重複して手札に加えることは可能だが(たとえば、SFテーマのプログラム・スタンとスーパーヒーローテーマのツールシェド)、なるべく避ける方が戦略上得策である。なぜなら実際の戦闘では同一キャラクターを2体同時に操作することはできないからである。
カードからキャラクターを召喚するには相応のエネルギーが必要である。戦闘開始時は8エネルギーを所持しており、操作をしないまま放置した場合、10エネルギーまで貯蓄することができる。従って保持しているエネルギー量によって配置するカードに制限が生まれる。
手持ちのカード自体は12枚だが、戦闘時に配置できるカードはその中の5枚から選ぶ必要がある。カードを1枚配置するごとに、残りの7枚が順次手札の一覧に補充されていく仕組みである。
召喚されたキャラクターは最も身近にいる敵か、射程範囲内に位置する敵を攻撃の対象物と見なし、この認識は敵を殺害するもしくは自身が死亡するまで変更することはない。従って一部例外を除き(たとえば禅カートマンが持つ、敵を自身の元へと引きつける特殊パワーなど)、プレーヤーが攻撃の対象者を自由意志で決定することは厳密には不可能である。またキャラクターが有する特殊パワーもほとんどが自動的に発動するものであるが、プレーヤー自身で操作が可能なキャラクターも存在する。
プレーヤーの攻撃力と体力は新入り自身のレベルに比例する。体力の残量を示すバーには3つの区切りがあり、区切りを1つまたぐごとに新入りは周囲の敵へ電気ショックおよび大ダメージを与えることで防御をはかる。
戦闘に勝利すると、戦利品が入ったロッカーを3つまで開けることができる。なお戦利品の種類はコインやPVPチケット、アップグレードアイテム、カードなどである。またマネーもしくはカートマン紙幣("Cartman Cash")と呼ばれる高額紙幣を消費するか、広告動画を視聴することで追加のロッカーを1つ開けることも可能である。
貨幣[]
本ゲームにおいては以下の3種類が貨幣として使用可能である。
- :コイン - 入手が比較的容易であり、最も使用頻度が高い貨幣
- :マネー - ゲーム内における特殊紙幣。現実社会における現金でも購入が可能である。
- :PvPチケット - バターズのショップで商品と交換するために必要であり、対人戦闘であるPvPに勝利した場合に戦利品ロッカーから入手が可能である。その他にはPvP戦で得られるPvPカードパックやPvPの選抜戦を勝ち抜くことで獲得できる。
カードの育成[]
カードはすべてレベル1から育成するが、レベルの最大値はそれぞれに異なり、レベル7に達することもある。性能を上げるために必要なのはコインや同一のカード、3種類(ブロンズ、シルバー、ゴールド)のアップグレードアイテムである。呪文と
- レベル1:アップグレード5回
- レベル2と3:アップグレード各10回
- レベル4から6:アップグレード各15回
なおアップグレードアイテムはそれぞれのカードと同じテーマを使用しなければならず[注 7]、別のテーマとの互換性は現在のところ持ち合わせていない。
カードをアップグレードするたびに経験値を獲得できるため、プレーヤーの分身である新入りの体力と攻撃力を同時に上げることが可能だ。
店[]
ゲーム内には「カートマンのショップ」と「バターズのショップ」の2店舗あり、プレーヤーはコインかPvPチケットを使用してさまざまな商品を購入できる。各店舗には商品が4つ陳列されており、24時間おきに別の商品へ切り替わるが、レジェンドカードは安売りの非対象である。
購入価格は同じ商品を買うごとに値上がりする。たとえばブロンズのアップグレードアイテムを1つに購入するために5コイン消費したとすると、2つ目からは10コイン、3つ目は15コインが必要となる。
またカートマンのショップでは現実社会の貨幣もしくはカートマン紙幣[注 8]を用いてカードパックやその他の貨幣を購入できる。
品目 | 数量 | 初期価格 | 価格総計 |
---|---|---|---|
ブロンズのアップグレードアイテム | 25 | 5 | 1625 |
シルバーのアップグレードアイテム | 15 | 25 | 3000 |
コモンカード | 15 | 25 | 3000 |
レアカード | 10 | 250 | 13750 |
コモンカード(呪文) | 15 | 35 | 4200 |
レアカード(呪文) | 10 | 350 | 19250 |
品目 | 数量 | 初期価格 | 価格総計 |
---|---|---|---|
コイン | 15 | 15 | 1800 |
シルバーのアップグレードアイテム | 15 | 5 | 600 |
ゴールドのアップグレードアイテム | 10 | 15 | 825 |
レアカード(キャラクター) | 10 | 50 | 2750 |
エピックカード(キャラクター) | 5 | 700 | 10500 |
レアカード(呪文) | 10 | 70 | 3850 |
エピックカード(呪文) | 5 | 1000 | 15000 |
着せ替え商品 | 1 | 700 ~ 2500 |
品目 | 商品一覧 | 価格 |
---|---|---|
シルバーパック | カード25枚(内レアカード7枚とエピックカード1枚を保証)、アップグレードアイテム15個(内シルバーアイテム4個とゴールドアイテム2個を保証)、1000 | 500 |
ゴールドパック | カード50枚(内レアカード15枚とエピックカード3枚を保証)、アップグレードアイテム25個(内シルバーアイテム8個とゴールドアイテム3個を保証)、2000 | 1000 |
レインボーパック | カード80枚(内レアカード26枚とエピックカード6枚を保証)、アップグレードアイテム40個(内シルバーアイテム13個とゴールドアイテム6個を保証)、4000 | 2000 |
テーマカード・パック | カード50枚(内レアカード15枚とエピックカード3枚を保証)、アップグレードアイテム25個(内シルバーアイテム8個とゴールドアイテム3個を保証)、
2000 を該当テーマのみ入手可能 |
1200 |
テーママテリアル・パック | アップグレードアイテム100個(内シルバーアイテム33個とゴールドアイテム15個を保証)、1000 を該当テーマのみ入手可能 | 325 |
アップグレードアイテム・パック | アップグレードアイテム100個(内シルバーアイテム33個とゴールドアイテム15個を保証)、1000 | 275 |
品名 | 詳細 | 価格(米ドル) | 価格(日本円) |
---|---|---|---|
マネー札束 | 500 | 4.99 USD | ¥600 |
マネー財布 | 1100 | 9.99 USD | ¥1,220 |
マネー山積み | 2300 | 19.99 USD | ¥2,440 |
マネー箱いっぱい | 6000 | 49.99 USD | ¥6,100 |
金の山 | 1000 | 50 | |
金のクマ | 4500 | 200 | |
金のブタ | 12000 | 500 | |
金のゾウ | 25000 | 1000 |
カードパック[]
カードパックは24時間の限定品が並ぶショップ[注 9]やPvPバトルをこなす、もしくは貨幣を使用することで入手可能である。パックの中身はゲーム内通貨、カード、アップグレードアイテムと多岐にわたる。
現実社会における貨幣で購入できるパックは入手時間が限られており、ゲーム画面の右上に「ビッグオファー」と明記されたボタンが表示された先で陳列されたパックの概要を確認できる。このオファーは夏ならば12時(UTC[注 10])、冬ならば13時(UTC)をめどに商品が一新される。
- 無料パック - 4時間ごとにパックが入荷し、最大で2個までショップ内に保持できる。
- PvPパック - PvPでケータイを5つ壊すと獲得できる。さらにパックを入手するには4時間経過するのを待つか、マネーを45枚消費する必要がある。なおパックの中身はプレーヤーのPvPバトルにおけるレベル(アリーナ)によって変化する。
- シルバー・プレミアムパック - 500マネー
- ゴールド・プレミアムパック - 1,000マネー
- レインボー・プレミアムパック - 2,000マネー
- エピック・バトルパス・パック
- レジェンド・バトルパス・パック
- バトルパス・スペシャルオファー - 現実社会の貨幣で購入可能。
- イベントバンドル - 上に同じ。
- デイリーエピック/レジェンド - 上に同じ。
- チーム戦バンドル - 上に同じ。
- ギフトパック - 大きなバグが発生してメンテナンスを余儀なくされた場合、運営側から無償で配布されるカードパック
チーム[]
プレーヤーの累積経験値がおよそ1,000に達すれば(※現在はPvPアリーナ3に到達した時)、チームを形成もしくは加入することができる。チームの一員になれば他のプレーヤーと戦略について議論するなど、コミュニケーションをする機会が増加する。
またチームに属する仲間同士で戦闘するフレンドリーファイトという機能があり、互いに同意が成立した場合は戦闘が開始する。新入りのレベル(同時に体力と攻撃力)や保持するカードのレベルはレアに応じて変更がされるが、フレンドリーファイト以外の戦闘においてはステータスが変化することはない。
この他、プレーヤー間で所持しているカードを交換することができる。カードを寄付した際はコモンならば経験値2とコイン5枚、レアならば経験値6とコイン15枚を獲得できる。
チームの最大人数は50人であり、チームリーダーは加入するプレーヤーのレベルや経験値を指定したり、検索欄から表示・非表示を切り替えたりなど、募集要件を変更することができる。
着せ替え[]
プレーヤーは新入りの外見および服装をさまざまに変更できる。着せ替えに必要な品目は、シングルプレイモードを攻略した際に獲得するか、バターズのPvPショップで購入できる。
脚注[]
出典[]
訳注[]
- ↑ "『インターネット上のレイティング・ゾーニングに関する青少年のインターネット環境整備状況等調査報告書』第2部第2章第3項「青少年のインターネット利用環境に関する制度、法及び政策とその背景」". 内閣府.
- ↑ "『インターネット上のレイティング・ゾーニングに関する青少年のインターネット環境整備状況等調査報告書』第2部第1章第4項(3)「インターネット上の情報の分類(レイティング、ゾーニングなど)」". 内閣府.
- ↑ "ライブRPG". Wikipedia.
- ↑ "西部開拓時代". Wikipedia.
- ↑ シーズン10のエピソード"Make Love, Not Warcraft"にてWorld of Warcraftというゲームで遊ぶ際も、カートマンはアバターが自身と同じであるという理由でバターズを怒鳴りつけて、アバターを変更するように命令するなど理不尽な要求を彼にしている。
- ↑ "ロールプレイングゲーム". Wikipedia.
- ↑ たとえばニュートラルのテーマをアップグレードする場合は、「古代の化石」(ブロンズ)、「パワーセラム」(シルバー)、「知識の書」(ゴールド)がアップグレードアイテムにあたる。
- ↑ 戦闘項目の最終段落文を参照のこと。
- ↑ 詳しくはゲーム概説項の「店」小見出しを参照のこと。
- ↑ "協定世界時". Wikipedia.