| "Reverse Cowgirl" | |||||||
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| 話数 | シーズン16 エピソード1 | ||||||
| 邦題 | 幽霊訴訟 | ||||||
| 制作番号 | 1601 | ||||||
| 初放送日 | 2012年3月14日 | ||||||
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| エピソード一覧 | |||||||
"Reverse Cowgirl"はシーズン16の第1話、シリーズ通算で224話目にあたるサウスパークのエピソードである。2012年3月12日に放送された[1]。
あらすじ[]
とある少年が便座のふたを使用後に開けたままにしたことにより、筆舌に尽くしがたい悲劇が起こる[1]。
脚本[]
ドノヴァン宅の裏庭で主役たちとクライドがフットボールをして遊んでいたところ、母親のベッツィ・ドノヴァンが懸命にクライドを叫ぶ声が聞こえる。クライドたちが上階のバスルームに向かうと、ベッツィは使用後にトイレのふたを閉めなかったクライドをしかりつけた。彼女によれば、クライドは何度言い聞かせてもトイレのふたを閉めないようだ。
ベッツィがその場を去った後、カートマンは「親に便所の規則を決める権利はない」と主張した。クライドを心配したカイルは、母親はいつもあのようにクライドを怒鳴りつけるのかと尋ねた。その問いには答えずにクライドは、学校の友人らに今日のことを話さないでほしいとカイルたちに頼んだ。
後日、学校ではカートマンが先日の出来事を誇張して話しており、4年生の教室じゅうの生徒がドノヴァン宅で起きた出来事を知ったようである。その後、教室に激怒したベッツィがやってきた。クライドがまたも便座のふたを閉めていなかったのだ。
学校での事件があった後、カートマンはカイルに電話を掛けて、クライドとベッツィのやりとりがいかに面白かったかを語った。カイルはカートマンの話が明らかに誇張であると指摘した上で、その話はまるで面白くはないとはっきり主張した。そして、友人の不幸を笑うべきではないとカートマンに苦言を呈する。
クライドと同じくカイルも男子生徒であることから、カイルは「便座のふたを閉めるか否か」を大した問題ではないと思っていた。しかし外から聞こえてきたサイレンの音によって、事態は急変する。
ドノヴァン宅のバスルームには、便座に尻からはまり込んだベッツィがいた。現状を調べた消防士は夫のロジャー・ドノヴァンを呼ぶと、ベッツィを助ける手だてはないと伝える。ロジャーは食い下がったが、配管に手を加えると圧力が変動して、ベッツィの臓器が吸い出されてしまうとのことである。
ベッツィに名前を呼ばれたクライドは彼女の元へ向かう。ベッツィは、クライドがまたしても便座のふたを閉め忘れたことで現状に陥っている。それにもかかわらず、彼女は息子を責めなかった。ただ、母親の自分がもっと厳しく子供に言い聞かせなかったことを後悔していた。そしてクライドの姉妹のためにも、今後は必ず便座のふたを閉めてほしいと頼み事をした。
ベッツィの頼みを受けて、消防士が配管のねじを締める。臓器が吸い出されたことにより、ベッツィ・ドノヴァンは絶命した。
ベッツィの葬儀に出席したスティーブン・ストッチは、女性が便座のふたの開閉を確認しなかったばかりにこのような悲劇が起こったのだと主張した。しかしその主張を聞いた妻が、男性がふたを閉めさえすればよかったと反論をして女性陣の賛同を受ける。
これに別の男性が反論をしたため、他の女性が「葬儀の場なのだから故人に敬意を払う」ようにと呼び掛けた。そして彼女は、母親の死を引き起こしたクライドの性器は血塗られていると非難しつつも、家族に2度と会えなくなったクライドに同情を寄せた。[注 1]
とある日、トイレ保安協会の者が2名、カートマン宅を訪れる。ベッツィ・ドノヴァンのような事件の再発を防ぐために、彼らは嫌がるカートマンには構いもせず、便器にシートベルトを取り付けた。
一方、クライドの身を案じていたカイルと、その親友スタンおよびクライドとよく行動を共にするクレイグ一味の1人ジミーは、法律事務所の弁護士を訪ねた。母親が死亡したのはクライドのせいではないと信じていたカイル、スタン、ジミーは、弁護士にクライドの弁護を依頼する。
トイレの開発者であるジョン・ハリントン卿を相手取って裁判を起こす気でいたカイルたちだったが、あいにくハリントン卿はかなり昔に死亡していた。それにもかかわらず、弁護士はハリントン卿を訴えることが可能だと宣言する。そのために金が必要だと言われるがままに、スタンらはベッツィの生命保険により得たクライドの財産を投資することを決めた。
シートベルトを着用せずに排便をしていたランディを、警察官の男が見とがめる。ランディの懇願を無視して違反切符を切ると、警察官はその場を去った。ランディが腹立ちまぎれに悪態をつくと、ところへ警察官が再び姿を現す。いら立ちを露わにする警察官へ、ランディは「自分の肛門に毒づいただけだ」と苦しまぎれの言い訳をした。
その後、アイホップへ食事に来ていたカートマンとその親友バターズは、便所の前に作られた長蛇の列に並んでいた。トイレ保安協会の面々が空港と同様に厳重な管理体制を導入したため、用を足すのも容易ではなくなっていた。便意の限界を迎えたカートマンは、列に割り込んでトイレの個室まで向かう。協会の職員は安全のためにカートマンの
その直後、個室からジェラルド・ブロフロフスキーが出てくる。職員はすかさずジェラルドの肛門を確認すると、労わるように尻をなでながら「いい子(big boy)」だと呼び掛けた。
後日、スタンと親友カイル、それからクライドとジミーは再び法律事務所へとやってきた。そして弁護士が言うように、降霊の儀式を行う[注 2]。結果、ジミー・バーンズ(Jimmy Barnes)という霊を呼び寄せることに成功する。
ただしバーンズは、ハリントン卿の情報を与える代わりに金を要求する。代償として200ドルを受け取ったバーンズは、ハリントン卿に自身が知っていることをいくつかカイルたちに教えた。
バーンズの協力によって、スタンたちは次にハリントン卿本人を召喚することに成功したようだ。しかしハリントン卿は霊力によって事務所の家具を揺らすなど、攻撃的な様子を見せた。弁護士に言われるまま、スタンは小さな箱に紙幣を投げ込んだ。すると心霊現象はぴたりとやんだ。
儀式の結果は万事良好だと弁護士は言った。そして彼は、翌日も更なる降霊の儀式をすると約束した。
ランディが再び排便に向かうと、トイレ保安協会の職員から検査を受けるように要求される。彼らと話すうちにランディは、バスルームに監視カメラが設置されていること、および人知れない場所で、1人の警備員がカメラの映像を確認していると知る。
画面が切り替わり、その警備員の姿が映る。彼はアメリカ合衆国じゅうのバスルームに設置されたカメラの映像を見ながら笑い、自慰行為にふけっていた。
一方のカートマンは、トイレ保安協会に対抗するための演説を行なっている。カートマンは、便座とそのふたを一体化することで全ての問題を解決できると豪語した。しかしながら聴衆の女性は、男性が用を足したままの便座に座るのは不衛生だと、カートマンの提案に異議を唱えた。そこから再度男女の口論が発生した結果、現状維持以外の有力な解決案は生まれなかった[注 3]。
法律事務所で再び降霊術を行ったスタン、クライド、ジミー、カイルだが、弁護士が今度は難色を示した。そして彼は、友人や保護者へ契約書に署名をさせるように求めた上で、それぞれ50ドルの支払いを要求した。
場面変わって、監視カメラの映像で自慰行為をする警備員の姿が映る。映像を物色していた彼は、ふとどこかのバスルーム映像に目をとめる。そこには銃を持ち、赤ん坊を連れて立つカートマンの姿があった。カートマンは次に、トイレ保安協会の女性職員をカメラに映る範囲まで引きずってくる。それから黒いスプレーをカメラに噴射して、映像を遮断した。
一部始終を見ていた警備員は、すぐに当局へ通報をする。
その後、カートマンのした行動は「テロリズム」であるとして地方局が報道を行う。しかしこの行動が町民たちを鼓舞したのか、多くの町民がスタンたちの弁護士とともにハリントン卿を訴えると宣言する。まさか幽霊を相手に訴訟を起こすとは思ってもおらず、カートマンは大人たちの決断に困惑の表情を見せた。
かくして、ハリントン卿を相手取った裁判が開始する。しかし降霊術により現世にやってきたのは、ハリントン卿ではなくクライドの母・ベッツィだった。
ベッツィは幽霊を訴えることはできないと言いきり、弁護士はただ金欲しさにサウスパーク町の住民を騙していると主張する。そしてクライドに向き直り、自分の死を引き起こしたのはハリントン卿ではなくクライドに責任があると彼をしかりつけた。
するとそこへ、幽霊となったハリントン卿本人が登場する。ハリントン卿は「誰も責任を負う必要はない」と宣言した上で、みながトイレの使い方を誤っていると指摘した。
ハリントン卿によれば、排便をする際は貯水タンクに向き合うようにして座るのが正しいようだ。そうすれば、用を足した後の便をわざわざ見なくて済むという。しかしその場合は、1度ズボンも下着も全て脱ぐ必要がある。それをランディが指摘すると、ハリントン卿はそのためにトイレの壁には穴を開けてあるのだと説明した。これまでの常識を覆された町民らは、揃って感嘆の声を上げた。
裁判の後、とある日。カートマンは自室のベットに寝転がり、親しげに誰かと電話をしている。話題は裁判所に出現したベッツィ・ドノヴァンの幽霊についてであった。しかしながら、カートマンが大笑いをしながら電話口に語りかけている相手は、ベッツィの息子であるクライドだった。
カートマンの話が非常に誇張されたものであると指摘した後で、クライドは排便の作業に戻った。そして用が済むと便座から下りて、ふたを上げたまま、中指を(母親がいるであろう)宙に突き上げてからその場を去った。
エピソードの評価[]
AV Clubは"Reverse Cowgirl"を"A-"と評価し、以下のように述べた。
『下品なユーモアや市民運動は、サウスパーク シリーズを代表する2つの要素である。そのため、シーズン16の第1話を飾るにこのエピソードはふさわしい。"Reverse Cowgirl"はこれまでのエピソードと比べて突出した内容ではないかもしれないが、アメリカ合衆国民と政府との間にある社会問題を的確に描き出していると言える。空港で個人の尊重をされずに執拗な検査を受ける必要も、またくだらない理由で訴訟を起こされ、大切な財産や面目を失う必要など(※本来は)ない。"Reverse Cowgirl"では、「安全」や「自己責任」という名目で国民の自由を奪う政府が皮肉と共に描かれている』[2]
IGNは"Reverse Cowgirl"を"7.5"と評価し、以下のように述べた。
『これまでのサウスパークシリーズは、最新の時事を脚本に取り込んだエピソードが高く評価されてきた。シーズン16の"Reverse Cowgirl"で、制作者のトレイ・パーカーとマット・ストーンは運輸保安庁(TSA)に対する痛烈な皮肉を描いた。しかしながらこの題材はサウスパークシリーズ以外の作品でも描かれており、特別目新しいものでないものばかりか、やや古くさく感じられる。一方で、クライドの母が死亡によりシリーズから退場する描写はかなり過激であった。私はいつもシリーズが始まる間際まで、サウスパークシリーズがいかに危険極まりない作品であったかを忘れてしまう。しかしながらクライドの母親に対する描写——とりわけ葬儀の場で描かれた彼女の姿は卓越していると言える』[3]
関連エピソード[]
| 画像 | 題名 | シーズン | |||
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"Terrance and Phillip in Not Without My Anus" | シーズン2 | |||
| 邦題:テレンス&フィリップ緊急特番 テレンス&フィリップにはテレンスの娘サリーと、そしてカナダを、悪の独裁者から守る使命があるのだ。 | |||||
| "The Simpsons Already Did It" | シーズン6 | ||||
| 邦題:チン没カートマン帝国 プロフェッサー・カオスはサウスパークを混乱に陥れるために考えた計画が全て「ザ・シンプソンズ」ですでに行われていると気付く。 | |||||
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"Mr. Garrison's Fancy New Vagina" | シーズン9 | |||
| 邦題:心と体の不一致 ギャリソン先生が性転換をして、彼改め彼女は新しい性を謳歌している。その頃街には他にも体の悩みを抱える人間がいた。 | |||||
| "Erection Day" | シーズン9 | ||||
| 邦題:エレクション・デー サウスパーク小学校のタレントショーで、ジミーはお得意のスタンドアップコメディーをお披露目するのを楽しみにしている。しかし彼は最近、ホルモンの影響か、別の箇所がスタンドアップする現象に悩まされる。 | |||||
| "Mystery of the Urinal Deuce" | シーズン10 | ||||
| 学校のトイレの小便器に誰かが大便をしたとマッケイ先生が激怒する。一方カートマンは911テロとユダヤの陰謀論を喧伝する。2つの謎をめぐり物語は動きはじめる。 | |||||
| "Lice Capades" | シーズン11 | ||||
| サウスパーク小学校でシラミが流行する。4年生の間では犯人探しが始まり、次第に疑心暗鬼になっていく。 | |||||
| "Coon 2: Hindsight" | シーズン14 | ||||
| 住民を救うべく街に繰り出すクーンと仲間たち。しかしスーパーヒーローは他にもいた。 | |||||
| "Mysterion Rises" | シーズン14 | ||||
| クーンとその仲間たちは協力して人々を救う。一方、追放されたクーンは報復を誓い、クトゥルフのもとを訪れる。 | |||||
| "Coon vs. Coon & Friends" | シーズン14 | ||||
| クーンはクトゥルフを手なずけ、仲間の元に戻る。ミステリオンは己の呪われた超能力に抗う。 | |||||
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"Jewpacabra" | シーズン16 | |||
| 邦題:ユダカブラ イースターと過越祭が重なるこの年、カートマンはUMAのユダカブラをでっち上げる。 | |||||
|
"Goth Kids 3: Dawn of the Posers" | シーズン17 | |||
| 邦題:ゴスとエモ ゴスキッズが問題児を矯正する施設へと送還される。 | |||||
|
"You're Not Yelping" | シーズン19 | |||
| 邦題:"食べるログ"お断り サウスパークに新しいメキシコ料理店ができた。カートマンは店に通い詰めて、よりよいサービス提供をさせるために店主へ注文をつける。 | |||||
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シーズン20 | ||||
| ハーバート・ギャリソンがなお選挙遊説を続けるなか、アメリカ合衆国の国歌斉唱に関する認識が現代にふさわしいものへと変化を遂げる。 | |||||
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"South Park (Not Suitable For Children)" | 短編映画 | |||
| サウスパーク小学校の教職員が、流行のSNS「オンリーファンズ(OnlyFans)」で個人ページを所持している。それを知ったランディは、下卑たオンライン配信内容の監視を強いられることとなった。 | |||||
| 関連エピソード | |||||
脚注[]
出典[]
- ↑ 1.0 1.1 "Reverse Cowgirl (Season 16, Episode 1)". southparkstudios.com.
- ↑ "South Park: “Reverse Cowgirl”による批評". AV Club.
- ↑ "South Park: "Reverse Cowgirl" Reviewによる批評". IGN.com.
訳注[]
- ↑ 短編映画South Park (Not Suitable For Children)では、クライドの父ロジャーに恋人ができる。クライドは恋人ジャニスの存在を認知しており、映画の終盤で彼女を「ママ(mom)」と呼んだ。
- ↑ 目的は異なるが、シーズン17の"Goth Kids 3: Dawn of the Posers"ではヴァンプ・キッズのリーダーであるマイク・マコースキーとゴスキッズが、作家エドガー・アラン・ポーの幽霊を呼び寄せる儀式に成功している。
- ↑ シーズン20の全編では、インターネットの荒らし行為を行うS****hunt42(スカンクハント42)によって同様に男女の抗争が引き起こされた。
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| エピソードの要素 |
アイホップ • ウィッキー • ジョン・ハリントン卿 • トイレ保安協会 • ホフマンおよびタークの法律事務所 | ||||
| ナビゲーション | |||||
| 発行物 |
South Park: The Complete Sixteenth Season | ||||







