"South ParQ Vaccination Special" | "Pajama Day" | "The Big Fix" |
"Pajama Day" | |||||||
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話数 | シーズン25 エピソード01 | ||||||
制作番号 | 2501 | ||||||
初放送日 | 2022年2月2日 | ||||||
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エピソード一覧 |
"Pajama Day"はシーズン25の第1話、シリーズ通算で310話目にあたるサウスパークのエピソードである。2022年2月2日に放送された[1]。
あらすじ[]
担当教諭に敬意を払わなかったため、PC校長は4年生たちにを通常登校を命じる。カートマンを含めた生徒たちは動揺と不満を見せるが、校長の決意は揺らがない[1]。
脚本[]
休暇明けのサウスパーク小学校、4年生の教室へとやってきたギャリソン先生は、常ならず上機嫌であった。彼は休暇中にリックという男性と出会い、恋愛関係を結んだと生徒たちに打ち明ける。そして、かつての恋人・マーカス(Marcus)と比べてリックがいかに好人物であるかを生徒たちに語る。
生徒たちの反応はまるで皆無だったが、ギャリソン先生が気にするそぶりはなく、リック本人を教室に引き入れて生徒たちに彼氏を紹介する。
居心地が悪そうにしていたリックが教室から出ていったところへ、ギャリソンの元恋人であるマーカスが彼に電話を掛けてくる。居場所を聞かれたギャリソンは、職場で教卓に立っていると証明するために生徒たちに協力を求めるが、非協力的な生徒たちは誰も声を上げない。結果マーカスの機嫌を損ねることとなったギャリソンは、教室内で取り乱し、生徒たちを激しく罵りはじめた。
そこへ、廊下を歩いていたPC校長がギャリソン先生の声を聞きつけて教室に顔を出す。生徒たちのぶしつけな態度を見た校長は怒り、罰として金曜日の「パジャマ・ディ」には、パジャマではなく普段着での投稿を4年生たちに命じる。エリック・カートマンを含む男子生徒たちは、PC校長の判断が不当であると憤りを見せた。
男子生徒が不満をあらわにする一方で、ウェンディ・テスタバーガー、ヘザー・ウィリアムズ、ミリー・ラーセンは伴って校長室を訪ねる。彼女たちはPC校長を説得を試みたが、彼は1度下した決断は覆せないと言って主張を曲げなかった。すると、ヘザーはPC校長をナチズム[注 1]の信奉者だと罵倒した。
女生徒らを校長室から追い出した校長を見たマッケイ先生は、子供たちにとってパジャマ・ディがどれほど大切な日であるかを説く。生徒たちにとってパジャマを着て登校するのはファッションショー[注 2]と同義語であり、PC校長の意思決定を支持することはないとマッケイ先生は忠告する。
その夜、パジャマ・ディに普段着で登校して他の生徒からからかわれる悪夢をカートマンは見る。他の生徒はファッションショーさながらに豪華な装飾のパジャマを着用しており、PC校長から特権を剥奪されたカートマンは夢の中で劣等感に苛まれる。
息子の悲鳴を聞きつけて寝室へと駆けつけたリアン・カートマンは、錯乱する彼を大いに心配して、PC校長へと直接苦情の電話を掛ける。しかし息子の言うなりに文句を並べ立てていたリアンは、意図せずPC校長へ不適切な言葉を吐きつけた。
その後、KCBR5のリポーターとして登場したビル・キーガンにより、サウスパーク町の様子が報道される。彼はナチズムの信奉者になりきり、ナチ党の軍服を着用してドイツ語でレポートを行なった。
彼の報道によると、4年生を支援する町の大人たちが、こぞってパジャマ姿で出勤をしている。そして彼らの姿を見た他の大人たちも彼らに賛同したため、町はパジャマ姿の成人たちが増加していった。
報道により悪評が広められたPC校長[注 3]は、体育館にウェンディを呼びだす。そして、男子生徒と女生徒同士で協力して、ギャリソン先生の許しを得るように説得する。PC校長は学校長という立場から身動きが取れないため、生徒たちに怒りを抱くギャリソンの心情を汲むことで、パジャマ・ディを復活させようとしたのだ。
PC校長の指示を受け入れたウェンディは、カートマンを説得してカートマン宅で会議を開き、男子生徒と女生徒を集合させる[注 4]。男女間の関係は相変わらず芳しくはないものの[注 5]、複数の男子生徒から問題解決案が挙がる。
しかし、バターズ・ストッチの案は学校の銃撃、クレイグ・タッカーの案はカフェテリアの放火であり、ジミー・ヴァルマーの案も2人と同じく過激な手法であったため、およそ現実的とは言いがたい。そこでウェンディが、ギャリソン先生に許しを乞うことで彼の気持ちを満足させる案を持ちだすと、カートマンが真っ先に賛同を示した。ただし、彼は誠心誠意ギャリソンに謝罪をするわけではなく、あくまで「人心を操作する」という行為に魅力を感じただけであった。
例により、サウスパーク不動産でもパジャマ姿による出勤が流行していた。彼らは子供たちを支援するための抗議活動に満足しており、スーツを着用することなく業務に着手ができる現状を喜んでいた。
ところが、そこへマイクという社員がスーツ姿で出勤してくる。雨で汚れた雪道をパジャマ姿で通勤する気にはならなかったと事情を説明する彼を、ある社員は説得し、ある社員はあからさまに侮辱した。
町民の間に生まれた意見の相違はさらに拡大する。飲食店のアイホップでは、入店にパジャマ着用を義務づけており、この方針に抗議した利用客が逮捕される。ビル・キーガンだけでなく、他の町民もドイツ語で抗議活動を始めた。キーガンはなおもナチ党員の扮装をしており、町民が俳優マット・デイモン[注 6]に関するジョークを制限された旨を報道した。
一方、パジャマに関連する逮捕者が激増したことで仕事が増加したハリソン・イェーツは、不快感をあらわに愚痴をこぼしていた。その最中にも新たな事件が発生する。就寝時間であるにもかかわらず、パジャマ姿で就寝することを拒むミスター・ビリングスと、そんな夫と眠ることを拒む妻との間で口論が生じたのである。夫婦が説得に応じなかったため、イェーツはやむを得ず妻を逮捕・勾留する。そして、崩壊寸前となった町の現状を憂いた。
所変わって4年生の教室では、生徒たちが作戦の実行に移っていた。しかし生徒たちが謝罪をする隙もなく、ギャリソン先生がリックの話を始める。リックがマーカスとのいさかいを仲介し、いかにギャリソンを魅了しているのか、ギャリソンはのべつ幕なしに語って生徒たちを退屈させる。そして辛抱できずにバターズが居眠りをしたため、ギャリソンはまたも取り乱して生徒たちに怒りをぶつけはじめた。そこへ折あしくPC校長が通りがかったため、4年生たちの作戦は完全に失敗する。
翌朝、パジャマ・ディが訪れる。気落ちした表情で投稿する生徒たちを前に、ナチ党の軍服に身を包んだキーガンがドイツ語で報道を始める。銃声と悲鳴が辺りに響き渡るなか、校長室で頭を抱えるPC校長をウェンディが再度尋ねる。
PC校長はウェンディに胸の内を明かす。正義の代名詞である「学校長」という職業に彼はかねてより憧れを抱いており、実際に職位へついた後は日々やる気に満ちていた。しかし現状を顧みたPC校長は、子供たちにパジャマ・ディを復活させるために辞職する心づもりであった。
ウェンディはPC校長に「間違いを認めても学校長としての威厳は保てるはずだ」と説得して、辞職を思いとどまるように説得を重ねた。PC校長は聞く耳を持たなかったが、彼女が来たる3月に開催される「反抗日(Opposite Day)」について言及した途端に顔色を変える。
事実を見落としていたことに気付いたPC校長は、すぐに校内放送を行い、今日という日こそが反抗日であると生徒たちに宣言する。マッケイ先生が日付を勘違いしていたため、
果たして、パジャマ着用を禁止されていた生徒は、反抗日によって現実に反する行動を取らなければならなくなる。その事実にすぐさま気付いた4年生たちは歓喜し、リックとともに
一方、抗議活動のためにパジャマを着用していた町の大人たちは普段着を着用しなければならなくなり、イェーツ巡査部長は警察署に拘留していた町民たちを解放する。普段着の代わりにどんな衣類を着るべきか分からず困惑した表情を浮かべる町民たちに、常識が許す範囲で「通常と同様に」好きなものを着ればよいのだと助言を施す。身柄が自由となった人間にとっては、当然ながら選択の自由も与えられているからだ。
エピソードの連続性[]
- ヘザー・ウィリアムズが短編映画South Park: Post Covid: The Return of Covidに続いて再登場している。なお、彼女がサウスパークの通常エピソードに登場したのは本エピソードが初めてとなった。
- キップ・ドローディが、シーズン16の"Butterballs"以降初めて登場する。
- マット・デイモンが出演していたコマーシャルメッセージは、短編映画South Park: Post Covidと同じく暗号通貨に関するものである。
- 飲食店「アイホップ」の利用客は入店のためにパジャマを着用しなければならず、かつテーブルに着席後に脱衣を強制されている。これはコロナウイルスが世界的にまん延した時事を反映したシーズン24のエピソード、および短編映画South Park: Post CovidとSouth Park: Post Covid: The Return of Covidで頻繁に描かれた「マスク着用の義務化」に関する描写と類似する。
関連エピソード[]
脚本関連[]
脚本に関わるエピソード
画像 | 題名 | シーズン | |||
"The Death Camp of Tolerance" | シーズン6 | ||||
邦題:復活ギャリソン恐怖のSM教室 マイノリティの人々がどんな扱いを受けてきたのかを学ぶため、子供たちは差別の歴史博物館に連れて行かれる。スレイブ君とレミウィンクスの初登場エピソードである。 | |||||
"Follow That Egg" | シーズン9 | ||||
邦題:育児の授業 元恋人の男性が結婚すると知ったギャリソン先生は、それを阻止するために、同性愛者の結婚生活には無理があることを証明しようと奮闘する。 | |||||
"Breast Cancer Show Ever" | シーズン12 | ||||
乳ガンをしこたまに茶化すカートマンに我慢ならず、ウェンディは決闘を申し込む。 | |||||
"Stunning and Brave" | シーズン19 | ||||
邦題:すばらしくて美しいケイトリン 新しくサウスパーク小学校に新しく赴任した校長は、主役たちの差別的で配慮に欠けた言動を徹底的に矯正しようとする。サウスパークの町に革命の時代が驚異とともに訪れた。 | |||||
"Sponsored Content" | シーズン19 | ||||
邦題:人類の新たな敵 学校新聞の記事に不適切な言葉を使用したとして、ジミーは校長室に呼びだされる。記者としての | |||||
"Holiday Special" | シーズン21 | ||||
邦題:コロンブスは殺人鬼!? DNA検査キットが流行したことで、先祖の起源を誰もが確認できるようになる。そして検査キットをきっかけに、白人とアメリカ先住民の間に禁断の恋物語が生まれる。 | |||||
"The Pandemic Special" | シーズン24 | ||||
サウスパークにもコロナ禍が吹き荒れる。疲弊した住民のため、ランディは新たなサービスの提供を始める。一方の子供たちは、閉鎖的な生活や今までとは全く違う学校に不満を募らせていた。 | |||||
"South ParQ Vaccination Special" | シーズン24 | ||||
サウスパーク(※原語表記"South ParQ")はコロナウイルスのワクチンをめぐって混乱の渦中にあった。ワクチン接種に反対する抗議グループが、主人公たちにワクチンを受けさせようとする教師らの妨害をはかる。 | |||||
"South Park: Post Covid" | 短編映画 | ||||
コロナウイルスの世界的まん延を経験した子供たちがどのように生活を送ってきたのかが描かれる。スタン、カイル、カートマン、ケニーは苦難を乗り越えたが、彼らの人生は以前と全く異なるものへと変化していた。 | |||||
"South Park: Post Covid: The Return of Covid" | 短編映画 | ||||
スタン、カイル、カートマンの協力次第では、コロナウイルスの世界的流行は起こらず、ケニーが死亡することもない未来を創造できる。そのため彼らは、過去へとタイムトラベルをしようとする。解決への道のりは「ヴィクター・チャオス(Victor Chaos)」に出会うまでは易しい問題であるかに思えたが、そうではなかった。 | |||||
"City People" | シーズン25 | ||||
母親が転職したと聞いて、息子のカートマンは怒りに燃える。 | |||||
脚本関連 |
その他関連[]
脚本に関わらないが、関連するギャグやアイテムが登場するエピソード
画像 | 題名 | シーズン | |||
"Sexual Harassment Panda" | シーズン3 | ||||
邦題:セクハラパンダで一攫千金 セクハラパンダからセクハラとはなんたるか教育を受けた子供達、その後カートマンがスタンをセクハラで訴えたのをきっかけに、セクハラ訴訟が頻発する。 | |||||
"Korn's Groovy Pirate Ghost Mystery" | シーズン3 | ||||
邦題:世にも奇妙な海賊お化け 音楽バンドKORNがハロウィンコンサートにやってくる。その時、少年たちは街に現れた海賊おばけの謎を解明しようとしていた。 | |||||
"My Future Self n' Me" | シーズン6 | ||||
邦題:バック・トゥー・ザ・未来の俺 サウスパークに突如現れた「未来のスタン」だと主張する32歳の男。スタンは将来こんな負け犬になるのかと現実を受け入れられない。 | |||||
"The List" | シーズン11 | ||||
男子生徒たちは、女子の作った人気者ランキングを手に入れる。その順位は意外なものだった。 | |||||
"You Have 0 Friends" | シーズン14 | ||||
フェイスブックが流行り、周りから勧められるもスタンは興味を示さない。一方カイルは追加した友達が原因でトラブルに陥る。 | |||||
"Butterballs" | シーズン16 | ||||
邦題:いじめ問題 バターズがいじめの標的となったことを皮切りに、いじめをなくそうと学校ぐるみで運動を起こす。 | |||||
"World War Zimmerman" | シーズン17 | ||||
邦題:ジマーマンの運命 カートマンはクラスメートのトールキンを、人類をおびやかす危険な存在と見なすようになる。 | |||||
"Gluten Free Ebola" | シーズン18 | ||||
邦題:打倒グルテン グルテンフリーの流行がサウスパークの町に訪れる。 | |||||
"Skank Hunt" | シーズン20 | ||||
邦題:スカンクハント 主役たちは混迷状態へと陥ったサウスパーク町を鎮めるために、カートマンに制裁を下した。しかしそれでもスカンクハントの言動は止まないどころか、インターネットを利用して世界じゅうの人々を巻き込みはじめた。 | |||||
"Wieners Out" | シーズン20 | ||||
邦題:チンコを出せ 男子生徒と女生徒が対立する様子にひどく心を痛めたカイルは、なんとか和解への道を探ろうと努力をする。しかし却って彼の言動が裏目に出た結果、男子生徒らは自らの権利を主張するために一致団結して、女生徒に対する過激な抗議活動を計画した。 | |||||
"Not Funny" | シーズン20 | ||||
邦題:シャレにならない ハイディは他の女生徒と異なって「面白い」と思っていたカートマンは、問題解決への糸口をつかんだと信じたために火星への移住を確信する。その頃、ジェラルドはトロール・ハンターを説得することで責任回避のためにあがきつづける。また大統領に当選したギャリソンは、強大な軍事力を誇示することで一国の統率者となった自身の権力を周囲に知らしめようとする。 | |||||
"Dead Kids" | シーズン22 | ||||
邦題:乱射事件は茶飯事!? シャロンは銃の乱射事件を憂うるが、住民たちは気にも留めない。カートマンは数学のテストに落第し、その原因をトールキンに求める。 | |||||
"Back to the Cold War" | シーズン25 | ||||
乗馬競技で好成績を収められるか。バターズの技能に全てが委ねられている。 | |||||
"South Park: The Streaming Wars" | 短編映画 | ||||
サウスパーク町を揺るがす一大事件が起こるなか、カートマンは母親のリアンと意地の張り合いを始める。 | |||||
"South Park: The Streaming Wars Part 2" | 短編映画 | ||||
いよいよ干ばつ問題が間近に迫り、サウスパーク町は危機に直面する。 | |||||
その他関連 |
脚注[]
出典[]
- ↑ 1.0 1.1 "Pajama Day (Season 25, Episode 1)". southparkstudios.com.
訳注[]
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エピソードの要素 |
PC校長 • ハーバート・ギャリソン • パーク郡警察隊 • リック("Pajama Day") • "Lederhosn Lust" • "Pajama Time!" | ||||
ナビゲーション | |||||
発行物 |
South Park: The Complete Twenty-Fifth Season |