サウスパーク・アーカイブス Wiki
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Truth and Advertising "Truth and Advertising" "PC Principal Final Justice" "Member Berries" Member Berries
"PC Principal Final Justice"
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話数 シーズン19
エピソード10
邦題 PC校長の正義
制作番号 1910
初放送日 2015年12月9日
エピソード時系列
前話 次話
"Truth and Advertising" "Member Berries"
エピソード一覧

"PC Principal Final Justice"シーズン19の第10話であり、最終話である。サウスパークシリーズで通算267話目にあたり、2015年12月9日に放送された[1]

あらすじ

スタンと仲たがいしたカイルは、危険な相手と手を組んだ[1]

脚本

ロシア連邦のとある酒場へ、PC校長が入店する場面から物語は始まる。校長はその後、店内にいたロシア人の客から奇襲に遭うが、「非人間」である彼らを出し抜いて殺害する。そののちにカメラが遠のいていき、都市開発計画を終えたロシアの景観が画面いっぱいに広がった。

カイルはバターズ、スタン、ケニーカートマンサウスパーク小学校のトイレに急きょ呼びつけて、行方不明となっていた生徒ジミーが、実はPC校長に殺されたのだと知らせる。ジミーだけでなくPC校長はレズリー・マイヤーズにも手を掛けようとしたが、なんとか逃げ延びたレズリーを現在カイルがかくまっていた。さらにカイルは、スタンの父親であるランディがPC校長と手を組んで、ポリティカル・コレクトネスを信条としない人間を始末して回っていると決めつけた。これに怒ったスタンがその場を立ち去った後、カイルは残った仲間たちに銃を買うように説得する。カイル自身も銃を購入しており、その武器でレズリーを守り通す心づもりであた。

夕食の時刻となった頃、マーシュ宅では家族そろって食事をとっていた。しかしランディは不自然な理由をつけてその場を抜け出すと、車庫でヴィクトリア元校長ギャリソン先生ケイトリン・ジェンナーと落ち合った。
 3人はランディが来る前からPC校長のパソコンを調査しており、すでに手がかりをつかんでいた。都市開発計画の流行はいまや世界中に拡散していたが、その流行を意図して作り上げた存在がいたようだ。加えてその存在が人間ではなく広告であるという事実をPC校長は発見した。そのため彼は都市開発の波を制止するために学校から姿を消したのだろうと、ヴィクトリア元校長たちは仮説を立てた。

日付は変わり、ネイサンマンション内が映る。ジミーはネイサンに銃を向けられた上に松葉づえを奪われた状態で室内に監禁されていた。ネイサンは彼女役を務める売春婦クラッシを紹介すると、広告に身を売ってPC校長らを扇動することによって、今のようにぜいたくな暮らしを手に入れたと自慢した。
 夜、カートマンは母親のリアンと就寝時間について言い争いをしていた。次第に口論が激化していくと、親子は互いに銃を向け合って相手を脅迫するまでになる。しかしその結果2人の親子愛の確認が取れたために、皮肉にも両者間で和解が成立する。リアンは銃を見つめながら、わがままな子供がついに言うことをきいた喜びに浸った。

再びマーシュ家へと場面が戻る。大人4人が車庫で密談しているのを発見したスタンは、即座に母親のシャロンへ知らせに走った。互いに思い違いをしたまま言い争いを始めた家族は、全員が銃を突きつけ合い、不満をぶつけ合った。その結果家族間でのわだかまりが解消されたために、マーシュ家の絆は以前よりも強くなった。ランディは銃をなでながら、銃の威力を改めてかみしめた。

アメリカ軍によって身柄を拘束されたPC校長は、航空母艦[注 1]上で尋問を受けていった。しかし尋問は長く続かず、バラク・オバマ大統領を装い軍に命令を下したレズリー・マイヤーズによってPC校長は自由の身となる。一方、安売りが始まったジンボのガンショップは、商品を求めて客が押し寄せ大盛況であった。店主のジンボは客の1人であるバーブラディ巡査に、近々町で大規模な銃器品評会が催されると話す。

レズリーにガン・ショーで演説をするように勧められたカイルだが、友人と仲たがいした原因でもあった自身の才能をさらけ出すことに今やすっかり後ろ向きになっていた。しかしレズリーの気持ちに応えたいという気持ちが勝った彼は、結果として再度人前に立つ勇気を得ることができた。
 その頃、マーシュ家は真実に近づきつつあった。ステートファーム保険会社[注 2]の広告ポスターに仲むつまじそうに映るPC校長とレズリーを見て、スタンはカイルがレズリーによって洗脳操作されているのだと気付く。めいめいに銃を手にしたマーシュ家は、ケイトリン・ジェンナーの運転する車でガン・ショーの会場まで急いだ。

発行予定の学校新聞をジミーに読ませることで、ネイサンはガン・ショーで起こりうる悲劇を示唆した。壮大な破壊計画に興奮するネイサンだったが、楽しみに水を差したクラッシの頬を、ミンジーにするように殴りつけた。この扱いに堪えかねたクラッシはネイサンを意識混濁するまで殴り返すと、彼との契約を解消する。それからジミーに松葉づえを渡すと、高級車「クラッシモバイル」でジミーをガン・ショーまで送り届けた。

ガン・ショー会場へと到着したマーシュ家、ジェンナー、ヴィクトリア、ギャリソンは、銃器をかざしながら会場に乱入して、広告に人類の破滅をもくろむ暴走を起こさせた原因はすべてカイルにあると叫んだ。そこへ同じく銃器を持ったカイルと、彼に連れられたレズリーがやってきて、ランディとPC集団こそが黒幕であると主張を始めた。
 最後にやってきたジミー、クラッシ、バーブラディらが銃を片手に真実を暴露する。すべての黒幕はレズリーであり、彼女は人心を容易に操ることができる広告であると告げた上で、レズリーの支配を受ける人間が会場のどこかにいると推測した。マッケイ先生は自ら名乗りをあげて、ヴィクトリア校長を解雇に追い込んだ張本人だと自白する。学校長に頭を下げつづけるのにも、不当な扱いを受けながら他人の愚痴ばかり聞かなければならない毎日に堪えられなかったとマッケイは心情を吐露する。
 疑心暗鬼の中では、銃という武器を持つことで身の安全を自覚できるからこそ、他人の話を聞く余裕が生まれる。それに気付いた町の住民たちは、銃の価値がいかに大きいかを再確認した。
 正体を暴露されたレズリーは真実を認めて、それでも広告の計画を阻止することは誰にも不可能であると豪語する。そこへPC校長が会場に乱入してくる。彼はレズリーの元へと一直線に駆け寄ると、こぶしで彼女の頭部を貫いて機能を停止させた。

後日、ランディは町民たちとともにホールフーズへ訪れると、店に向かって町を去るようにと叫ぶ。夫の行動をとがめたシャロンだったが、ホールフーズは地面から浮上して、町民の言うとおりにどこかへと飛んで姿を消した。
 PC校長は全校集会の場を設けると、校長としてサウスパーク小学校に在職しつづける意思を表明する。それから今までと同様にポリティカル・コレクトネスを貫くことで、広告に打ち勝つ強い精神を持ちつづけると宣誓する。PC校長の演説を聞いていたスタンは現実を悲観して、「そりゃずいぶん大変そうだ("This is gonna be really hard")」と1人消極的な態度を見せた。

エピソードの評価

AV Club"PC Principal Final Justice"を"A-"と評価し、以下のように述べた。
このエピソードはプロット自体が複雑ではあるが、物語の理解をより難解にしているのは終盤におけるPC校長の扱いだろう。広告であるレズリーを倒した数日後、彼は校長としてサウスパーク小学校に残るようにと依頼を受けている。学校のコミュニティは何事もなかったかのように復活しており、その中でPC校長は、表情も判然としない生徒たちの前で以前と同様に堂々とした姿勢でもって演説を披露する。しかし彼のふるまいは初登場時[注 3]とはどこか違いが生じている。過剰な自己主張をすることがなくなり、攻撃的な態度もいくらか軟化しており、暴力に訴えることもめっぽう少なくなった。極めて微細な変化であるため一見して分かりにくいが、しかし過去のエピソードを順に巡っていったならば、その違いは誰の目にも明らかである[2]

IGN"PC Principal Final Justice"を"7.4"と評価し、以下のように述べた。
サウスパークのシーズン19、最終話は、これまでのエピソードを総括した非常に規模の大きい物語であった。第1話以降に登場したさまざまな要素――ポリティカル・コレクトネス、広告、都市開発計画、これらの問題提起が当エピソードですべて解決しており、さらには期待した通りの高い物語性を有している。ただし1つだけ難を示すならば、物語として重要なテーマ性が(またも)欠如していたということだ。制作者のマットとトレイはPC校長を正義のヒーローへとキャラクター性の方向転換をさせただけでなく、マッケイ先生に裏切り者の烙印らくいんを押しつけ、さらには無機物であるはずのホールフーズ・マーケットをまるで生き物かのように表現した。これらが当エピソードひいてはシーズン19中でどのような意図でもって描写されたのか、視聴者に推測させるのは困難である。以上難点を述べるには述べたが、それにしても"PC Principal Final Justice"は優良なエピソードの1つであると言えるし、少なくとも前シーズンの最終話[注 4]よりは確実に物語として優れている。最後に私個人のいち意見を申し上げると、自身の才能を友人たちによって否定されたカイルに、いま一度演説の場を設けて名誉を挽回する機会を与えてほしかった。それだけがなんとも心残りである[3]

脚注

訳注

  1. "航空母艦". Wikipedia.
  2. "ステートファーム保険". Wikipedia.
  3. s19e01"Stunning and Brave"を参照のこと。
  4. s18e10"#HappyHolograms"を参照のこと。
  1910: "PC Principal Final Justice"
エピソードの要素

クラッシサウスパーク・ガン・ショーレズリー・マイヤーズソドソパの高層マンションネイサンジミー・ヴァルマージンボのガンショップホールフーズ・マーケット

ナビゲーション

一般トリビア画像台本視聴する

発行物

South Park: The Complete Nineteenth Season

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