PCブラザーズ(PC Bros)はシーズン19のエピソード"Stunning and Brave"に登場した白人男性の集団である。メンバーの大半は大学を卒業したばかりの若者であり、またポリティカル・コレクトネスの信条にのっとって過激な言動をとる傾向にある。
PCブラザーズは寮内で主にビールを飲みながらパーティーに明け暮れている。そうでなければ外出をして、「他者の権利を擁護する("checking other's privilege")」名目で、町の住民らに暴行("crushing puss")を働き、恥を植え付ける。
背景[]
カレッジバー[注 1]クランチーの地ビールで酒を飲んでいたPCブラザーズは、同じく利用客のランディ・マーシュ、ジェラルド・ブロフロフスキー、スチュアート・マコーミック、ライアン・ヴァルマー、スティーブン・ストッチがPC校長とケイトリン・ジェンナーの陰口をたたく場面を見とがめる。PCブラザーズは言葉の遣い方を指導して、性同一性障害者であることを自認し、世間に公表すると決意したケイトリンの勇気をたたえるように強制した。
その後、志を同じくしたPCブラザーズたちは組織を結成すると、PCデルタ内で共同生活を開始する。
PCデルタたちは寮内でも酒を飲み、まるで大学生かのように一晩じゅう騒ぎ通している。騒音に堪えかねたランディはPC校長に苦情を申し立てに行ったが、PCデルタたちの圧力に屈して寮内に連行される。そして新メンバーを歓迎する儀式[注 2][注 3]に参加させられたあげく、最終的にはグループに加入することとなった。
ランディをポリティカル・コレクトネスの思想に染め上げた後、PCブラザーズは彼を伴って言葉のさらなる校正活動を開始する。そこで標的となったのが、ケイトリン・ジェンナーを「まがいもの」呼ばわりしたカイル・ブロフロフスキーだった。PCブラザーズとランディは夜半にカイルの自宅へ侵入すると、"Biggit"[注 4]と落書きを施した豚をカイルの寝室に目いっぱい押し込んで私刑を執行した。
同エピソードでは、打倒PCを目指してエリック・カートマンとその友人らがPCデルタに奇襲を仕掛けた。カートマンは200人のメキシコ人妊婦、タコス発射機、シリア難民の子供、ジャレド・フォーグルらを人選して、ポリティカル・コレクトネスと真っ向から対立する要素をふんだんに盛り込んで戦闘に臨んだが、結局PC校長やその仲間を町から追いだすことはかなわなかった。しかしこの戦いの結果、PCブラザーズはカートマンの戦法を好意的に受けとめ、称賛している。いわく、偏見と差別にまみれた様子を見せつけることによって、ケイトリン・ジェンナーに対して差別的な発言を繰り返していたカイル・ブロフロフスキーを更生させたからである。
"Sponsored Content"では障害を持つ生徒たちのためにパーティーを催したPCブラザーズだったが、当日は子供たちに目もくれず、女性を口説いてばかりいた。翌日、PC校長はブラザーズたちが女性と性交渉する前にきちんと同意書を作成したかを確認して回っている。
当エピソード中に彼らは学校新聞の記事に幾度も悪評を書かれており、すっかりおびえきっていた。そのため彼らは寮の外に「SAFE SPACE -立ち入り禁止」と書いた黄色のテープを張り巡らせて、マスメディアの報道によりこうむる被害を最小限に抑えようとした。
"Truth and Advertising"では(恐らく報復として)PCデルタたちはサウスパークの町を追い詰めるためにハンガー・ストライキを決起する。ギャリソン先生と彼のサポーターであるケイトリン・ジェンナー(レボルバーを所持)、ヴィクトリア元校長、ランディ・マーシュの4人は、PC校長が町じゅうを混乱に陥れるほどの大きな陰謀に関係していると信じ込み、PCデルタ寮に乗り込んだ。しかしその頃にはすでに建物内はもぬけの殻となっていた。
建物名の語源[]
PCデルタ(ΡΩΔ)の名前にはギリシャ文字の
外見[]
PC校長とランディ・マーシュ以外のメンバーは、大半が大学を卒業したばかりの白人男性である。"Stunning and Brave"の終盤では服装が統一されており、"ΡΩΔ"と刺繍がされた紺色のスーツジャケット、白いドレスシャツ、えび茶色のネクタイ、カーキ色のズボン、焦げ茶色の靴にサングラスを着用していた。
トリビア[]
- 住民は異性愛者、白人かつ、生まれながらの性別を自認する男性からなる。
- これは白人であることに強い恥を感じる人々が、インターネット上で繰り返し多様性を主張している昨今の風潮と関係していると思われる。顕著な例がPC校長とカートマンとの一件であり、彼は肥満の原因となる生活習慣を改めようとしないカートマンの主張を受け入れて、肥満児をからかう子供たちに注意喚起をした。
- また白馬の騎士("White Knights")、社会規範を正す戦士("Social Justice Warrior")などで知られるグループのように、大義名分を盾にして女性との性行為を本来の目的とするインターネット上の集団を示唆しているものと思われる。
脚注[]
訳注[]
端役(シーズン19) | |
---|---|
200人のメキシコ人妊婦 | PCブラザーズ | Yelpの投稿者たち | アジア人の女生徒たち | ヴィン・ディーゼル | ウェザース | カナダの壁の警備員 | カナダの大統領 | クラッシ | 現実 | シャーロット | シャーロットの兄弟 | シャーロットの姉妹 | シャーロットの祖母 | シャーロットの母 | シリア難民の子供 | ジジ・ハディッド | ジミー・ファロン | スティーヴン・セガール | ソドソパ忍者 | タマスジナメタロウ先生 | ダビード・ロドリゲス | デミ・ロヴァート | トーマス(シャーロットの父) | ニュースメン | ピンクの上着を着た少女 | ブライアン・ボイアント | ホールフーズ・マーケットの代表 | ホールフーズ・マーケットの店員 | レズリー・マイヤーズ
関連項目: シーズン19 | 端役一覧(シーズン19) |