PCデルタ(PC Delta)は、ポリティカル・コレクトネスを信条とする元大学生集団PCブラザーズが寄宿舎として利用する建築物である。シーズン19のエピソード"Stunning and Brave"で初登場した。
背景[]
クランチーの地ビールを利用する客によれば、PCデルタたちはアメリカ合衆国じゅうにある大学出身者であり、ポリティカル・コレクトネスを信条とする同好会のメンバーであるようだ。その場で酒を飲んでいたランディ・マーシュ、ジェラルド・ブロフロフスキー、スチュアート・マコーミック、スティーブン・ストッチらを取り囲み、言葉の使い方を指導する("checking other's privilege")ことで、PCデルタはケイトリン・ジェンナーに対する認識を改めさせた。
この出来事により互いの存在を認識したPCブラザーズは、一致団結するために組織を結成し、PCデルタ寮を活動拠点とすることにした。
PCデルタたちは寮内でも酒を飲み、まるで大学生かのように一晩中騒ぎ通していた。騒音に堪えかねたランディはPC校長に苦情を申し立てに行ったが、組織に加入希望と思い込んだPCデルタたちの圧力に屈して寮内に連行される。そして新メンバーを歓迎する儀式に参加させられたあげく、最終的にはポリティカル・コレクトネスの思想に感化され、グループに加入することとなった。
PCブラザーズの存在を疎ましく思ったエリック・カートマンとその友人は、200人のメキシコ人妊婦、タコス発射機、シリア難民の子供、ジャレド・フォーグルを使役して奇襲をPCデルタ寮に仕掛けた。しかしPCブラザーズの
"Sponsored Content"で再登場した際には、寮の扉付近に直接学校新聞が届けられている。その見出しが「PC校長の知障理念("PC Principal's 'Retarded' Policy")」であることを知ると、PC校長は憤りながらPCブラザーズと会議を開いた。
会議により、障害を持つ児童を来賓者として招くパーティーが催されることに決まった。しかしパーティーの実際は来賓の子供たちをそっちのけで、PCブラザーズが女性を口説く場となっていた。すると翌日にまた学校新聞が発行される。見出しは「PCの行動理念とは、下半身で物を考えることだった("PC' stands for Pussy Crushing")」というもので、昨晩のパーティー内容を明るみにすることで、PCブラザーズの評判を落とそうとする明確な悪意があった。この記事に危機感を覚えたPCブラザーズとPC校長は、寮の外に「SAFE SPACE -立ち入り禁止」と書いた黄色のテープを張り巡らせて、マスメディアの報道によりこうむる被害を最小限に抑えようとした。
"Truth and Advertising"では(恐らく報復として)PCデルタたちはサウスパークの町を追い詰めるためにハンガー・ストライキを決起する。ギャリソン先生と彼のサポーターであるケイトリン・ジェンナー(レボルバーを所持)、ヴィクトリア元校長、ランディ・マーシュの4人は、PC校長が町じゅうを混乱に陥れるほどの大きな陰謀に関係していると信じ込み、PCデルタ寮に乗り込んだ。しかしその頃にはすでに建物内はもぬけの殻であった。
外観[]
外装[]
建物は2階建てで、白色とえび茶色の塗装がなされている。屋根の色は灰色である。最上階にある巨大な扉は開け放たれており、内部へと通じている。床は緑色のパーティー・ライトで装飾華美である。
建物正面の装飾は古代ギリシア風で、イオニア式[注 1]の柱が並び、段数は多くないが入り口正面に階段が設けられている。また上階からは下階の正面玄関扉にかけて垂れ幕が下げられており、「PΩΔ(ロー、オメガ、デルタ)」のギリシャ文字が書かれている。
前庭の芝には放置されたビールのカップ、身体のトレーニング器具、ゴミなどが散乱している。"Sponsored Content"での出来事以降は、「SAFE SPACE - 立ち入り禁止」と書かれた黄色のテープが張り巡らされるようになった。
内装[]
最下階の空間は非常に広く、大人数での会議やパーティーを催すのに適している。またΡΩΔと書かれた看板や小物がいたる箇所に配置されている。最上階である2階は廊下が通っており、その両側にPCブラザーズの寝室が並ぶ。なお廊下にも大抵はビールのカップが散乱している。