サウスパーク・アーカイブス Wiki
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Marjorine "Marjorine" "Follow That Egg" "Ginger Kids" Ginger Kids
"Follow That Egg"
S9E10-Thumbnail
話数 シーズン9
エピソード10
邦題 育児の授業
制作番号 910
初放送日 2005年11月2日
エピソード時系列
前話 次話
"Marjorine" "Ginger Kids"
エピソード一覧

"Follow That Egg"シーズン9の第10話、シリーズ通算で135話目にあたるサウスパークのエピソードである。2005年11月2日に放送された[1]

あらすじ[]

元彼氏の結婚を中止させるために、ハーバート・ギャリソンことジャネット・ギャリソンは同性婚に対する抗議活動を始める[1]

脚本[]

保護者となった際の責任を学ばせるために、ギャリソン先生は生徒たちに生卵の世話をする課題を出す。
 全ての生徒は男女2人1組に分けられた上で白い卵を手渡される。しかしアフリカ系アメリカ人のトールキンだけは「茶色」の卵が渡されたため、彼はギャリソン先生の人種差別から来る行動に驚きを隠せないようだった。
 スタンは過去に恋人関係を解消したウェンディ・テスタバーガーとペアを組まされはしないかと心配していた("Raisins"で破局以降、スタンはウェンディとほとんど会話をしていないと言っており、当エピソード後にウェンディの出番が減少した原因の1つが明らかとなる)。ウェンディへの未練がまだ残っているためにスタンはこのような発言をしたのだが、結果、ウェンディとペアを組んだのは親友のカイルであった。一方のスタンは、ウェンディの友人であるベーベ・スティーブンスと卵の世話をすることとなる。

このペア分けによってスタンとカイルの友人関係に亀裂が入る。課題に取り組むカイルとウェンディを見るうち、スタンはカイルがウェンディに対して恋慕の念を抱いているのではないかと疑いを持つようになった。
 親友と元彼女との関係に気をとられていたため、スタンは卵の世話をすっかり失念していた。そのため彼のパートナーであるベーベは迷惑をこうむり、ウェンディにスタンの愚痴をこぼす。
 スタンは次第にカイルへの敵対心を表に出すようになる。カイルが課題内容の滑稽さについて愚痴をこぼせば、「そう、おまえの帽子みたいにバカげてるよな!("yeah, well so is your hat")」などと、カイルの成績優秀さを逆手にとって当てこすりを行ない、攻撃的な言葉を吐きつけるなどした。

一方、子供たちに課題を出したことで、ギャリソン先生は元彼氏であるスレイブ君の存在を思い出した[注 1]。彼女が男性から女性へと性適合手術を受けて以来、同性の恋人であったはずのスレイブ君とは破局したことが明らかとなる。教室でギャリソン先生が歌ったのように、2人の関係はかけがえのないものだったがそれゆえはかなく、終わりを告げたのである。
 スレイブ君への未練があったギャリソン先生は、関係を再び取り戻そうと彼の自宅を訪れたが、結果、スレイブ君には新しい恋人がすでにできていることが発覚する。それだけでなくスレイブ君とその恋人は、コロラド州知事が同性婚に対する法案に署名次第、結婚をする予定だという。
 スレイブ君とビッグ・ゲイ・アルの関係を受け入れることなど到底できないギャリソン先生は、同性婚の法案をなんとしてでも棄却させようと決意する。なぜならば、同性と生涯結婚できないと知れば、同性愛者であるスレイブ君は女性と結婚せざるを得なくなる――むしろ元恋人であった自分自身と喜んで結婚するはずだとギャリソン先生は信じ込んだ。

法案を否決させるためには科学的根拠を示す研究および実証実験が必須である。そう政府から要求されたギャリソン先生は、現在進行中の学校課題を利用して、男性の同性カップルでは子供の養育能力はないと証明することにした。そこで最適な被験者となったのが、親友同士のスタンとカイルであった。
 ギャリソン先生は男女の組み合わせを変えて、スタンとカイルという男同士の組み合わせを再編成した。そして卵に無関心なスタンが保護責任を放棄することで課題の単位取得に失敗するように仕向ける計画を立てる。最終的に割れた卵を提示することで、ギャリソン先生は政府に男性同性愛者間での子育ておよび結婚生活の継続的な実現は不可能であると認めさせようとしたのである。

場面が変わり、子供たちが卵をめぐって親権争いの真似事をするという茶番劇が描かれる。スタンとカイルがペアを組んだことで、今までカイルと面倒を見ていた卵をウェンディは譲り渡さなければならなかった。そのため彼女は非常に動揺しており、失った卵に対して強い執着心を持つようになった。
 カイルと育てていた卵にウェンディが強い関心を持ちつづけるため、スタンのカイルに対する悪感情はますます大きくなり、親友同士の関係は悪化の一途をたどっている。疑心暗鬼に陥ったスタンはことあるごとにカイルを口撃するが、ウェンディに対する関心などまるで持っていなかったカイルは、スタンがなぜ自分に対してつらく当たるのか理解できないようだった。
 一方、教室で執務にあたっていたギャリソン先生のもとに、カートマンが近づいていく。彼は監督不行き届きで卵を割ってしまい、その報告と課題に対する評価の交渉にやってきたのだ。カートマンによると、卵を割ったのはカートマン自身であり、ペアを組んだ共同保護者のハイディはこの失敗に一切関わっていない。従って両者に評価をつけるならば、カートマンには落第のF評価、無関係のハイディにAをつけるべきである。しかしながら共同作業に対する両者への評価に妥当性を持たせるならば、一方に偏った評語を決定するのは論理的とはいいがたい。従ってAとFの中間であるC評価をハイディにも自身にも与えるべきだとカートマンは主張した[注 2]
 カートマンは落第から逃れるために妥協案を提示したわけだが、同性婚の法案をなんとしてでも棄却させたかったギャリソン先生は、カートマンのミスを看過して新たな卵を手渡した。カートマンが卵を割った事実を誰にも話していないと知ったため、彼の失敗をもみ消そうと考えたのである。この行動にカートマンが疑いの目を向けたため、ギャリソン先生はカートマンの襟をつかんで間接的に首を締めて「次に卵を割ったら、脚の骨を折った上で自宅に放火をする」と脅迫した後で強制的に帰宅させた[注 3]
 子供たちの言動に任せるだけでは望んだ実験結果は導きだせないと危機感を抱いたギャリソン先生は、殺し屋を雇ってスタンの卵を狙撃させる計画を思いついた。

殺し屋「ジャカルタ」によって卵が撃ち壊されたため、スタンたちは課題の遂行に失敗したかのように思われた。しかしその後、カイルによって、狙撃された卵が実は彼によってすり替えられた偽物であったことが判明する。スタンの責任性に不安のあったカイルは、スタンに気付かれないよう秘密裏に卵を保護していたのだ。
 カイルの口から直接「ウェンディに興味・関心がない」旨を伝えられると、スタンの疑心暗鬼はようやく解ける。スタンも、カイルの帽子を心にこき下ろしたわけではないと打ち明けて、ついに親友の彼と仲直りをした。課題の結果を報告するために、スタンとカイルは2人そろってギャリソン先生の元へと急ぐ。
 その頃、スタンらの卵を破壊したと思い込んでいたギャリソン先生は、知事に実験結果を報告するためにコロラド州会議事堂を生徒らとともに訪れていた。しかしそこへ、破壊したはずの卵を持ったスタンとカイルが現れたため、ギャリソンは再びジャカルタに指示を出して卵を狙撃させようとする。
 ジャカルタによる砲撃、また事前に設置されていたらしき時限爆弾の脅威にさらされながらも、スタンとカイルは満身創痍そういになりながら知事の立つ演壇までたどり着く。
 スタンは無傷の卵をギャリソン先生の前に差し出した。そして課題結果を報告するのと同時に昏倒する。この場面をつぶさに目撃した知事は、同性婚の法案を通すと宣言した。その場は歓声とギャリソン先生の悲鳴で騒然となったが、事情を全く知らないカイルは1人困惑の表情で辺りを見回すばかりであった。

物語はエピローグに入り、マキシ神父が進行役を務める中でスレイブ君とビッグ・ゲイ・アルの結婚式が執り行なわれる[注 4][注 5][注 6]ランディ・マーシュは同性婚を可能にしたスタンとカイルを誇らしいと褒めるが、ただ学校課題のために行動したにすぎない2人は、当然ながらランディの言葉を理解できていなかった。そこへウェンディがやってきて、責任能力に疑いを持ったことをスタンに謝罪する。しかしスタンは学校課題という難題を打破したことでいくらか精神的な成長を遂げており、ウェンディへの関心を一切見せずに彼女を驚かせ、その場から追い払った。

Phone Destroyer関連カード[]

カード テーマ レア度 属性
Tokenscicard

宇宙戦士トールキン
Sci-Fi
Rare
Sci-FiRareFighter
チャージ技:最も身近な敵に突進して武器を振るい、大ダメージを与える。

脚注[]

出典[]

  1. 1.0 1.1 "Follow That Egg (Season 9, Episode 10)". southparkstudios.com.

訳注[]

  1. 性適合手術を受けて性別を女性と改めたために、ギャリソン先生は同性の恋人であったスレイブ君から別れを告げられた。詳細は同シーズンのエピソード"Mr. Garrison's Fancy New Vagina"を参照のこと。
  2. この論理に加えて、カートマンは「事実を包み隠さず報告した誠実な姿勢」および「パートナーに責任が及ばないように擁護をした自己犠牲の精神」を前面に出すことで相手の感情に訴えかけ、本来ならば落第の評価が下る結論を覆そうとした。
  3. カートマンが卵を割ったことでギャリソンの主張「(異性間とは異なり)男性同士では子供を育てる責任性に欠けるため、同性婚の法案は棄却すべきである」に科学的な根拠はないことが示唆されているが、これは「同性婚が認められなければ同性愛者の性的指向を矯正できるはずだ」というギャリソンの思想が誤りであることを示す補助的な演出である。従って異性愛者間と同性愛者間との養育能力における高低差を制作側が主張しているわけではない。なお、同性愛者の性的指向に関する類似の主張は、シーズン11のエピソード"Cartman Sucks"でもされている。
  4. 本エピソードが放送されてからおよそ9年後、2014年に同性婚がコロラド州で合法化された。
  5. "State-by-State History of Banning and Legalizing Gay Marriage" (言語:en). ProCon.org.
  6. "Hillary Hall: Colorado’s gay marriage ban ‘unconstitutional and unenforceable’" (言語:en). Daily Camera (2014年7月8日).


  910: "Follow That Egg!"
エピソードの要素

ジャカルタスレイブ君ビッグ・ゲイ・アル • "Love Lost Long Ago" • "This is It"

ナビゲーション

一般トリビア画像台本補足情報視聴する

発行物

South Park: The Complete Ninth Season

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