"The Big Fix" | "City People" | "Back to the Cold War" |
"City People" | |||||||
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話数 | シーズン25 エピソード03 | ||||||
制作番号 | 2503 | ||||||
初放送日 | 2022年2月16日 | ||||||
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エピソード一覧 |
"City People"はシーズン25の第3話、シリーズ通算で312話目にあたるサウスパークのエピソードである。2022年2月16日に放送された[1]。
あらすじ[]
母親が転職したと聞いて、息子のカートマンは怒りに燃える[2]。
脚本[]
不動産事業の流行により、サウスパーク町内の住宅は軒並み家賃の値上がりが起こる。家計を守るため、リアン・カートマンは不動産業への転職を決意する。
リアンが息子のエリック・カートマンに転職への決心を伝えたところ、彼は怒って猛烈に反対した。そして学校からの帰宅時にリアンが家にいなかったことを指摘して、母親としての務め(子守り)すら果たせない人間に仕事などできるわけがないとリアンを責め立てる。
その後カートマンは親友のバターズ・ストッチの自宅であるストッチ宅へと訪れると、仕事の宣伝活動に用いる写真撮影をバターズに手伝わせる。カートマンはリアンと同じく不動産業者に就職しようと画策した。そして親友のバターズのみに計画を打ち明けて、彼にも口外はしないように固く約束させる。
いよいよリアンにとって初出勤の日となる。彼女はニューヨーク州から訪れた住民候補たちに町の物件を紹介することになった。ニューヨーク州民たちは早口で希望条件「新鮮な飲料水や便利なインターネット利用環境[注 1]、コルタード[注 2]、ピラティス[注 3]」などを提出するが、リアンが対応にあたる前にカートマンが間に割って入り、リアンが売るはずだった物件を他の客に売却する。明らかな意図を持って仕事の妨害をする息子に、リアンは厳しくしかりつけた。
その頃、マクダニエルズ町長は町民(ハリエット・ビッグル、マッケイ先生、リチャード・アドラー、ジンボ・カーン、トァン・ルー・キム、スキーター)を集めて商工会議を開いていた。
商業地区を活性化させるための対策として、トァン・ルー・キムは都会人のように小ぎれいな服装や考え方、生活習慣を学んで町内に取り入れるべきだと主張する。そして町外の人間から利益を得れば、町の活性化を図れるはずだと確信する。その場の出席者もおおむね同意し、自体を楽観的に捉えているようだ。
一方、母親に対抗するためサウスパーク不動産グループを設立したカートマンは、町民宅に断りもなく侵入しては住民をおびやかすなど、迷惑行為を繰り返していた。
売り上げが落ち込んだサウスパーク不動産の管理者は、カートマンが自社の宣伝のために撮影した写真に目を留める。そして彼の会社でも客よ呼び込めるような魅力的な写真を撮ろうとしたのだが、結局は無理な体勢を続けたために社員らの背骨が折れただけであった。
町民の住宅(ドノヴァン宅、タッカー宅、テスタバーガー宅、ブロフロフスキー宅)を次々と買い取ったカートマンは、大々的な宣伝活動を行う。そして自身の業績を誇り、リアンの務めるサウスパーク不動産まで嫌がらせの電話を掛けた。
電話を受けたリアンは、自己中心的な態度を繰り返すカートマンをしかりつけ、彼女が息子のために仕事を始めたのだとカートマンに現状を認識させた。稼ぎ口がなくなれば、リアンは職も家も同時に失うことになるだろう。
一方のジョン・アスピナルは、カートマンの経営する不動産会社が新たに発表した広告動画を見て気落ちしていた。しかしながらアスペンパーク・ホットドッグを売却したいという人物が現れたため、サウスパーク不動産は喜んで彼と契約を結ぶ。
同じ頃、商工会議員たちは、町外からの転入者が必ずしも町の経済にとって利点があるわけではないと気付きはじめていた。今や金峰軒や町役場だけでなく、町じゅうに元都会人たちがあふれ返っている。この状況に危機感を覚えたルー・キムは、商工会議員たちに事の重大さを説明する。
そもそも都会人たちがサウスパークという辺ぴな町に越してきたのは、都会の騒がしさや、自分たちと同じ都会人に嫌気が差したからである。従ってそのような人々が町に大勢集まれば、彼らはまたお互いを嫌い合い、都会に住んでいた時と同様に無意味な争いを始めるだろう。そうなれば、のどかであったサウスパーク町は彼ら元都会人らによって破壊されかねない。
ルー・キムの意見に賛成したジンボは、都会人らを町に招いた不動産会社に全ての責任があるとし、彼らに後始末をさせるべきだと強調する。そこでマクダニエルズ町長は、ジンボに自身の店で取り扱う銃器類を集めさせ、武力行使を命じた。
その頃、カートマンは空き家となったブラック宅の前に都会人らの好む品(飲料水のボトル、炭酸水[注 4]、枝豆、コルタード、エンバク[注 5]のミルク、アサイー[注 6])を並べて宣伝活動を行なっていた。5千万ドルで販売されるブラック宅に都会人らは興味を示し、こぞって内部見学を希望する。そこへ、怒り心頭に発するリアンがやってきて、カートマンをしかりつけるためにブラック宅の敷地内まで彼を追い掛ける。
同じ頃、商工会議員たちは銃を抱えてサウスパーク不動産を訪れる。しかし彼らが何もせずともすでに社員たちは
所変わってブラック宅の上階では、カートマン親子が口論を繰り広げていた。リアンはカートマンが母親からの注目を集めたいがためにわざと仕事を妨害していると責めるが、カートマンはあくまで金のために事業を始めただけだと主張する。そこへ商工会議員たちが宅内を銃で襲撃し、カートマン親子や都会人らを恐怖に陥れる。
その騒動の中でも親子の言い争いは続く。金持ちになりたいと主張するカートマンに、リアンは彼のやり方ではいずれ経営が行き詰まるどころか、不動産業界全体にも悪影響を及ぼしかねないと説得をした。それでも不動産の経営をやめないと意地を張るカートマンに、リアンは母親としての寛容さを見せる。自らが不動産業者に関わることで大きな事態を招くよりも、リアンはただ母親としての役割のみを全うすると決めて、妥協する。そしてカートマンが学校から帰る頃には、食事の用意を毎日すると約束した。
笑顔を浮かべたのはカートマンと、彼の不動産事業が停止すると聞いて喜ぶ商工会議員たちのみであった。リアンは白いハンカチを振ってジンボたちに投降して許しをこい、カートマンを連れて自宅へと戻る。しかし辞職したことでカートマン家の家計は回復しなかったため、親子は元の自宅を買い戻せず、結果アスペンパーク・ホットドックへの居住を余儀なくされる。
母親の仕事を奪い、新居に引っ越したカートマンは満足そうであった。しかし水道水をくもうとひねった蛇口から飛び出したケチャップとマスタードを顔に浴びた後、心境にやや変化が訪れたようだ。何とは描写されなかったものの、カートマンの不満げな顔とともにエピソードは終了する。
エピソードの連続性[]
- サウスパーク不動産の管理者であるフランクは、当シーズンの第1話で登場したが、本エピソードで再登場した際はジョン・アスピナルに名前が変更されている。
- バターズが見ていたテレビジョン番組は、エピソード"Terrance and Phillip in Not Without My Anus"に登場したカナダの裁判所内における場面である。殺人罪の疑いで告訴されていたテレンスは、所内で
放屁 をしてその場をちゃかしている。 - カートマンがブラック宅を都会人らに紹介する際に、ブラック家は引っ越しをしたと説明している。これは事実であり、該当エピソードは"The Big Fix"にあたる。
関連エピソード[]
脚本関連[]
脚本に関わるエピソード
画像 | 題名 | シーズン | |||
"The Mexican Staring Frog of Southern Sri Lanka" | シーズン2 | ||||
邦題:ニラミ・ガエルをニラミ・カエセ ジンボとネッドの新番組の視聴率が急上昇した結果、長寿番組「イエスと仲間たち」を脅かしはじめる。 | |||||
"World Wide Recorder Concert" | シーズン3 | ||||
邦題:ウンコ漏らし周波数 サウスパーク小学校の子供たちはアーカンソー州で開かれるリコーダーコンサートに参加する。 | |||||
"Here Comes the Neighborhood" | シーズン5 | ||||
邦題:若きトークンの悩み サウスパーク唯一のお金持ちであることに疲れてしまったトールキンは、町に他のお金持ちを呼ぶことに成功する。 | |||||
"Tsst" | シーズン10 | ||||
カートマンの母リアンは、手の付けられない息子のしつけを子守り番組に依頼する。 | |||||
"The City Part of Town" | シーズン19 | ||||
邦題:サウスパークに再開発地区を 都市再開発計画により地価が高騰するサウスパークで、ケニーは金峰軒の従業員となる。 | |||||
"PC Principal Final Justice" | シーズン19 | ||||
邦題:PC校長の正義 町の再開発を推進した代償をランディはまるまる支払わなければならなくなった。その頃、不信感が募ったゆえにカイルとスタンの友情に亀裂が生じる。スタンだけでなく周囲の友人たちに疎まれたカイルは、1人孤独に危険な状況へとひた進む。 | |||||
"Shots!!!" | シーズン23 | ||||
邦題:一発! ランディは大麻農場の売上目標達成を祝う。一方カートマンは注射を嫌がり暴れまわる。 | |||||
"Pajama Day" | シーズン25 | ||||
ギャリソン先生に敬意を払わなかった罰として、PC校長は4年生たちに通常登校を命じる。カートマンを含めた生徒たちは動揺と不満を見せるが、校長の決意は揺らがない。 | |||||
"South Park: The Streaming Wars" | 短編映画 | ||||
サウスパーク町を揺るがす一大事件が起こるなか、カートマンは母親のリアンと意地の張り合いを始める。 | |||||
"South Park: The Streaming Wars Part 2" | 短編映画 | ||||
いよいよ干ばつ問題が間近に迫り、サウスパーク町は危機に直面する。 | |||||
脚本関連エピソード |
その他関連[]
脚本に関わらないが、関連するギャグやアイテムが登場するエピソード
画像 | 題名 | シーズン | |||
"Terrance and Phillip in Not Without My Anus" | シーズン2 | ||||
邦題:テレンス&フィリップ緊急特番 テレンス&フィリップにはテレンスの娘サリーと、そしてカナダを、悪の独裁者から守る使命があるのだ。 | |||||
"The Entity" | シーズン5 | ||||
邦題:試乗最高の名車“イット” 長い間、航空業界と飛行機の遅延にうんざりしていたギャリソン先生はとうとう新しい移動手段を発明する。 | |||||
"Asspen" | シーズン6 | ||||
邦題:スキーなんか大嫌い タイムシェア物件の説明会で両親が足止めされている間、スタンはそのゲレンデで最強のスキーヤーに勝負を挑んでいた。 | |||||
"Reverse Cowgirl" | シーズン16 | ||||
邦題:幽霊訴訟 何度言われても便座を下げないクライドが原因で悲劇が起こる。 | |||||
"Members Only" | シーズン20 | ||||
邦題:会員制クラブ ジェラルドがトロール・ハンターからの報復を恐れながら必死で逃亡を図る間、カートマンとハイディはスペースXを介した火星への移住を思いつく。 | |||||
"Not Funny" | シーズン20 | ||||
邦題:シャレにならない ハイディは他の女生徒と異なって「面白い」と思っていたカートマンは、問題解決への糸口をつかんだと信じたために火星への移住を確信する。その頃、ジェラルドはトロール・ハンターを説得することで責任回避のためにあがきつづける。また大統領に当選したギャリソンは、強大な軍事力を誇示することで一国の統率者となった自身の権力を周囲に知らしめようとする。 | |||||
"The End of Serialization as We Know It" | シーズン20 | ||||
邦題:文明終えんの危機せまる トロール・トレース社開発のインターネット閲覧履歴照会サイトがついに開設された。シーラ・ブロフロフスキーはサイトにアクセスをして、夫ジェラルドの履歴を閲覧しようとする。カートマンがスペースXの科学者たちに火星へのロケット打ち上げを中止させようと説得を試みる一方、カイルと弟のアイクは、世界を脅威から救うために母親と真っ向から対立すると決意した。 | |||||
"Turd Burglars" | シーズン23 | ||||
邦題:ウンコ泥棒 カイルの母シーラは糞便移植のあと見違えたように元気になる。その様子を見た他のママ友たちはシーラの細菌叢を欲するようになる。 | |||||
"The Big Fix" | シーズン25 | ||||
不理解が招く先の未来を想像して、スタンは思い悩む。 | |||||
その他関連エピソード |
脚注[]
出典[]
- ↑ "City People (Season 25, Episode 03)". southparkstudios.com.
- ↑ "SOUTH PARK’S 25TH SEASON CONTINUES WEDNESDAY, FEBRUARY 16TH AT 8 pm ET/PT ON COMEDY CENTRAL WITH “City People”". southparkstudios.com.
訳注[]
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エピソードの要素 |
エリック・カートマン • コニーアイランド・ホットドッグ • サウスパーク不動産 • サウスパーク不動産グループ • ジョン・アスピナル • トァン・ルー・キム • 都会人 • ブラック宅 • リアン・カートマン • "Whenever You Are Ready" | ||||
ナビゲーション | |||||
発行物 |
South Park: The Complete Twenty-Fifth Season |