"Broadway Bro Down" | |||||||
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話数 | シーズン15 エピソード11 | ||||||
邦題 | ブロードウェイ タイマン勝負 | ||||||
出演ゲスト | トラヴィス・オーツ[注 1] | ||||||
制作番号 | 1511 | ||||||
初放送日 | 2011年10月26日 | ||||||
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エピソード一覧 |
"Broadway Bro Down"はシーズン15の第11話、シリーズ通算で220話目にあたるサウスパークのエピソードである。2011年10月26日に放送された[1]。
あらすじ[]
妻のシャロンを連れてミュージカルを鑑賞したランディは、瞬く間に劇場のとりことなる[1]。
脚本[]
同僚からミュージカル舞台の効用を聞いたランディ・マーシュは、さっそく妻を劇場へと連れていった。話によると、ミュージカルを鑑賞した女性は性的に興奮するため、「口でのご奉仕('blow-jobs')」すら積極的にしたがるというのだ。しかし、舞台ウィケッドにはまったくといってよいほど性欲をそそる内容ではなく、ランディは混乱すると同時に舞台への関心をなくした。
楽しさを見いだせない舞台を見つづけることをやめて、ランディは劇場に併設されたバーへと酒を飲みにいく。するとそこでランディは、利用客から「サブテキスト[注 2]」なる演出方法があることを知る。その実態を確かめるために観客席へと戻ったランディは、音楽と演者の一挙一動をすることにした。すると舞台上で合唱される曲の合間に、俳優たちが'blowjob'という言葉を差し込んでいることに気付く。舞台が終わって帰路の途中、シャロンが自発的にフェラチオをしたことでランディは大いに喜んだ。
ミュージカル舞台の効果を実感したランディは、週末に妻と2人でニューヨーク市のブロードウェイ劇場へ出掛けることにした。そして子供であるスタンとシェリーを、常に救命浮環を身につける風変わりな菜食主義者家族の元へ預けた。
フィーガン家の自宅で夕食をとっていた子供2人だが、姉であるシェリーはフィーガン宅の家長と意見を対立させる。ミスター・フィーガンは息子のラリーを、自身の子供であるというだけでラリーを菜食主義だと決めつけていた。息子を1人の人間と認めた上で彼の意思を尊重すべきだと主張するシェリーの姿を見て、ラリーは彼女に恋心を抱いた。そしてシャリーの言葉通りに、ラリーは自らの意思で菜食生活をやめると決断する。
サウスパークへと戻ったランディは、友人や同僚にミュージカル鑑賞後の経験を語って聞かせた。しかしニューヨーク州はコロラド州から赴くには距離があるためそう頻繁に行くわけにもいかず、そうかといって1番身近なデンバーの劇場にはすでに23回も行っいるため新鮮味が薄れていた。そこでランディは自身でミュージカル劇を制作すればよいのだと思いつく。
さっそく舞台俳優を呼んで稽古をつけはじめたランディだったが、作品の題名を「顔射の女王("Splooge-Drenched Blowjob Queen")」としており、さらにはせりふにも歌詞中にも「フェラ(チオ)」という直接的な単語をいくどとなく使用していた。このとっぴな内容がブロードウェイ劇作家の耳にも届いたため、ランディは作家集団ブロードウェイ・ブラザーズ(スティーヴン・ソンドハイム、スティーヴン・シュワルツ、アンドルー・ロイド・ウェバー、エルトン・ジョン)から、あからさまな卑語を入れるべきではないと直々に忠告を受けた。ランディが制作する演劇が流行すれば彼らブロードウェイ・ブラザーズのもくろみが世間に露呈して、ミュージカル演劇に対する知的で高潔なイメージが崩壊するためである。
ランディが忠告を無視しつづけたため、ブロードウェイ・ブラザーズの1人であるソンドハイムは、ランディもろともミュージカル作品を台無しにすると宣戦布告をした。同僚からの伝言によってソンドハイムの意思を確認したランディは勝負を受けて立ったが、決闘は結局開始されず、ランディとソンドハイムは互いに尊敬の念を抱いていたことが明らかになった。フーターズ飲食店で催された和解パーティーで、ランディは劇作家の指摘通りに題名を「白衣の女(The Woman in White)」と変更した。
パーティーを終えて帰宅したランディは、まな娘シェリーがラリーとウィケッドを見に行ったと知って動転する。妻を連れて車でデンバーまで急行する途中で、ランディはやむを得ずミュージカルの裏事情を妻に打ち明けなければならなくなった。はじめは懐疑的な態度を見せていたシャロンだが、過去を思い出すうちに思い当たる点がいくつも浮上したため、ややあって真実を受け入れた。
デンバーへと到着したランディは劇場へ急ぎ、娘のシェリーをなんとか連れ戻そうとするも、事情など知るよしもないシェリーからは当然ながら拒否される。そこで諦めずにランディは策を捻出し、スパイダーマン[注 3]の仮装をして再度入場した。そしてミュージカル俳優よろしく宙づりの状態で空中を滑空し、出演者を蹴散らすことで、舞台そのものが中止になるまで暴れ回った。
彼の計画はなんとか成功したものの、暴れ回った際にランディは、出演者だけでなく水道管にも体を衝突させており、この衝撃がきっかけで水道管が破裂し劇場は水浸しになる。そしてシェリーのために救命浮環を脱ぎ捨てていたラリーは、劇場から避難することができずに溺死した。
帰宅後、ランディは娘シェリーの部屋に顔を出して様子をうかがう。ラリーの死を悼み、ベッドで1人涙に暮れるシェリーの後ろ姿を見ながらも、ランディはスパイダーマンの正体を明かすことはなかった。その代わりに、娘の悲しみを少しでも和らげようと必死に言葉を掛けた。
まもなく自室へと戻ると、ランディは妻のシャロンに頭を下げ、真実をひた隠しにしつつ彼女をミュージカル劇場へと連れて行った愚行をわびた。けれどもシャロンは、夫が自身を欺こうとした事実よりも、さらに大切なことを経験できたと言う。たとへ目的は違えど夫婦が相互に楽しみを見いだして、かつ結果的に夫婦の絆を深めるきっかけとなったならば、ミュージカルは素晴らしい媒体であり娯楽であることに間違いないとシャロンは断言した。
わだかまりを解消したマーシュ夫婦は、ウィケッドの次に公演される舞台について想像を巡らせる。ところへ画面が切り替わり、サウスパークシリーズの制作者による別作品「ブック・オブ・モルモン」ミュージカル劇の告知動画が流れたところでエピソードは終了する。
脚注[]
出典[]
- ↑ 1.0 1.1 "Broadway Bro Down (Season 15, Episode 11)". southparkstudios.com.
訳注[]
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エピソードの要素 |
ウィケッド • ウィケッド(ウィキペディア) • 白衣の女 • ブック・オブ・モルモン • ブロードウェイ・ブラザーズ • ラリー・フィーガン • ランディ・マーシュ • "Man Time" • "Put That Heart to Work" • "Out of My Shell" • "Whoomp! (There It Is)" | ||||
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発行物 |
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