サウスパーク・アーカイブス Wiki
Advertisement


Casa Bonita "Casa Bonita" "All About Mormons" "Butt Out" Butt Out
"All About Mormons"
S7E12-Thumbnail.png
話数 シーズン7
エピソード12
邦題 ユタから来た転校生
制作番号 712
初放送日 2003年11月19日
エピソード時系列
前話 次話
"Casa Bonita" "Butt Out"
エピソード一覧

"All About Mormons"シーズン7の第12話、シリーズ通算で108話目にあたるサウスパークのエピソードである。2003年11月19日に放送された[1]

あらすじ

サウスパークにモルモン教[注 1]の一家が引っ越してくる。その一家の息子とクラスメートになったスタンは、友人たちにはやしたてられ、サウスパーク小学校の生徒として転校生に洗礼を施す役目を任される。しかし転校生やその家族と交流した彼(とその父ランディ)は、モルモン教一家の持つ善良な人間性にすぐさま魅了された[1]

脚本

サウスパークにユタ州から新しい家族が引っ越してくる。その息子であるゲーリーが4年生の生徒に仲間入りをするが、ゲーリーはずば抜けて頭がよいだけでなく礼儀正しく、いくらか奇異に映るほど完璧な人間性を備えた少年であった。そのため劣等感を刺激された他の生徒たちは、ゲーリーに激しい怨恨えんこんの念を抱く。
 ゲーリーに抱いた恨みを晴らそうと、生徒たちは彼を暴行して「サウスパーク小学校流」の礼儀を教えてやろうと計画する。計画実行を任されたスタンだったが、いざゲーリーと対面してみると、やはり善良な人間であることが分かっただけだった。ゲーリーの人となりに感化されて手も足も出なくなったスタンは、殴るどころか彼とひたすら雑談を交わし、結果ゲーリーの家族と夕食をとる約束を取り付けた。
 夕食に招待されたスタンは、自身の家では経験したこともない和やかな一家団欒だんらんのひととき("Family Home Evening")がハリソン家にあることを知る。ハリソン家の両親と5人の子供たちは、ともにゲームを楽しみ、演劇を実演・鑑賞し、一家の信仰するモルモン教の聖典「モルモン書(The Book of Mormon[注 2][注 3]」を拝読した。ハリソン一家の生活ぶりに混乱しながらも、スタンは彼ら家族の一挙一動に魅了されざるを得なかった。
 その後帰宅したスタンは、モルモン教の信仰やその信徒家族についてを両親に話して聞かせた。息子がモルモン教に興味を示す様子を見た父親ランディは、ハリソン家がスタンを勧誘したものと即座に思い込む。そこでランディは(念のためミスター・ハリソンが白人であると確認した後で、)ハリソン家へと殴り込みに向かう。しかしひとたびハリソン家の面々と交流すると、ランディもまた息子のスタン同様に、モルモン教一家の善良性に魅了されて心酔するようになった。
 翌日、スタンは友人のケニーカートマンカイルに、ゲーリーとその家族と付き合いを始めた事実をからかわれる。友人たちはスタンをおとしめるために、彼とゲーリーが恋人関係にまで発展するのではとささやき合った。そこへちょうどハリソン家の面々が通りかかると、カートマンたち3人は「ホームレスたちのためにボランティアをする予定がある("put in some volunteer work at the homeless shelter")」といってすぐに立ち去った。

物語のテーマはモルモン教およびその信徒に対する是非であり、この2つの事柄を補足説明する意図として、創設者ジョセフ・スミスと宗教の成り立ちに関するサブプロットが展開される。ただしこのプロットは風刺の色合いが強く、宗教設立の経緯が明らかに脚色されている箇所や、本来ならば明言されていないはずの歴史的要素が捏造ねつぞうされている箇所が多い(例として、マーティン・ハリスがジョセフ・スミスより受け取ったリーハイ書の写しを紛失する場面があるが、その正確な紛失場所は明言されていないはずである)。またエピソード中の演出として、軽快な音楽が背景に流れる。楽曲にはごく短い歌詞が添えられており、「(※判断能力が欠如した)間抜け("dumb")」と、対照的な単語「賢い("smart")」がそれぞれふさわしい場面にて挿入されている。
 エピソード上ではモルモン教の成立に関する矛盾点が多く指摘されており、この指摘部分はスタンがモルモン教への反発を示す場面でも同様に言及がされている。ジョセフ・スミスは聖典の原本である金の板を所持していると主張していたが、実物を提示することは拒否した。また金版の写しをマーティン・ハリスが紛失したと知ると、これまでとは異なる金属板の存在を持ち出して、以前翻訳した文章と相違のある翻訳文を新たに作り出している[注 4]
 モルモン教徒の存在に我慢がならなかったスタンは、ついに本人たちの目の前で理論の欠陥を指摘した。証明のできない理論を真実だと信じ込む盲信者だとののしられたハリソン家だったが、それでも笑顔を崩さずに「信仰の自由は誰にでも平等にあり、また特定の宗教を拒否する自由も同様である」とスタンに言って聞かせた。それでもスタンは主張を曲げず、そればかりかハリソン家の善良な人間性までをも攻撃し、言動を偽ることでランディのような判断能力のない人間をだまそうとしていると一方的に決めつけた(なおランディもスタンの主張に賛同を示していたが、これは反射的な言動であり、スタンの主張を真に理解していたわけではない)。この出来事があったのち、スタンの家族はモルモン教からカトリック教に再度改宗したものと思われる。

スタンからの痛烈な批判を受けたにもかかわらず、ハリソン家が動揺するそぶりはなかった。ただしゲーリーだけは1人気落ちした様子を見せており、翌日にスタンとその友人へと声を掛ける場面が描かれる。そしてゲーリーはスタンに向かって、自身の人生観および宗教観を主張し返した。
 ゲーリーはモルモン教の成り立ちに欠陥があることを認めた上で、それでもその矛盾点が彼の信仰を揺るがす要因には決してなりはしないと断言する。なぜならモルモン教の信仰こそが家族の絆を強固にし、彼自身の人生を豊かにする一助となっているからである。その上でゲーリーは、偏見と無知によるスタンの言動を以下のように非難している。

"All I ever did was try to be your friend, Stan, but you're so high and mighty you couldn't look past my religion and just be my friend back. You've got a lot of growing up to do, buddy. Suck my balls."

(僕はただ君と仲良くなりたかっただけだ。それなのに君は宗教の違いにこだわってばかりで、僕という人間には決して目を向けようとしなかった。些末さまつな物事ばかりに熱を入れて本質を見極めようとすらしない頭でっかちの赤ん坊とはこれ以上付き合いたくないね。2度とそのツラ見せんなよ)

そう吐き捨てたゲーリーが歩き去っていくと、突如として彼に尊敬のまなざしを向けたカートマンが「なんだよ、あいつメッチャクチャかっこいいな("Damn, that kid is cool, huh?")」と感心しきりにつぶやく場面でエピソードが終了する。

脚注

出典

  1. 1.0 1.1 "All About Mormons (Season 7, Episode 12)". southparkstudios.com.

訳注

  1. "モルモンとはどのような人ですか". 末日聖徒イエス・キリスト教会.
  2. "モルモン書​". 末日聖徒イエス・キリスト教会.
  3. 制作者であるトレイ・パーカーマット・ストーンの別作品ブック・オブ・モルモンは、モルモン教を主題としたミュージカル劇である。
  4. 金版が実在するとすれば翻訳文の内容に差異はないはずだが、ジョセフ・スミスには復元が不可能だった。このことから金版の実在は否定される。


  712: "All About Mormons"
エピソードの要素

ゲーリー・ハリソンジョセフ・スミスルーシー・ハリス • "Joseph Smith Was Called a Prophet"

ナビゲーション

一般トリビア画像台本補足情報視聴する

発行物

South Park: The Complete Seventh Season

Advertisement