真実のつえ(Stick of Truth)は、伝説の遺物であり、ゲームSouth Park: The Stick of Truthで重要な役割を持つアイテムである。ゲームの物語は、このつえをめぐる人間と黒エルフの戦いが大半を占める。
背景[]
シーズン17の"Titties and Dragons"で、ゲーム機をめぐる戦いに子供たちは辟易していた。そこで大魔法使い王カートマンは、この木の棒を使った新たな遊びを思いつく。
大魔法使い王カートマンによると、真実のつえは、もともと「ダンダー(Dandar)」という名のオーク[注 1]が所持していた。ダンダーはその後、真実のつえの正当な継承者であり、またエルフ族の王女ケニーを深く愛するようになる。
その後の経緯はは不明だが、つえは人間の元へ移り、王女ケニーの親族が殺害され、まもなく人間とエルフ族の終わりなき戦いが始まる。
新入りがサウスパーク町に越してきてすぐに、つえは黒エルフによって強奪される。そのため人間側の味方となった新入りは、エルフ族の詩人ジミー からつえを取り戻さなければならなくなる。
真実のつえを取り戻したのも束の間、人間の国クパ・キープ王国から、またもつえが盗みだされる。大魔法使い王カートマンは、エルフ国の気高きエルフ王カイルおよび野伏スタン・マーシュウォーカーの仕業だと決めてかかったが、スタンとカイルは「カートマンがつえを隠したに違いない」と主張しており、両者の見解は食い違っていた。
「Attack the School(学校への突撃)」クエストの終盤で、真実のつえはクライド・ドノヴァンによって盗まれたことが明らかになる。クライドは自身の要塞を建設すると、そこでつえを厳重に囲っていた。
クライドによって奪われた兵力を補給するために、新入りは奔走しなければならなくなる。これはヒーローの宿命というもので、逃れる
しかしながら、要塞に突然政府の悪徳役人が現れて、真実のつえを新入りから奪う。
子供たちのごっこ遊びでは、この真実のつえは「所持すれば世界を征服できる伝説の遺物」という設定であった。ただし本来はあくまで単なる木の棒であり、このつえにそのような魔力は宿っていない。
それにも関わらず役人は真実のつえの力を信じ込んでおり、世界を征服せんとその場から逃走を図った。
その後、味方であったはずの王女ケニーがカートマンおよび人間たちに裏切りを働く。そして俳優のモーガン・フリーマンによって、王女ケニーが真実のつえの継承者であることが明かされる。
長い戦いの末に、新入りは再度つえを取り戻した。しかしながら真実のつえの影響力を恐れた主役たちは、つえをスターク池に捨てることで、この遺物を永遠に葬り去ることにした。
その後、つえがSouth Park: The Stick of Truthのゲーム内に登場することは2度とない。
能力[]
South Park: The Stick of Truthの世界では、「真実のつえを手にした者は世界を征服できるほど強大な力を持つことができる」という設定である。
たとえば人間とエルフの戦いにおいて、詩人ジミーは真実のつえによって部屋のドアを閉めきり、「封印」を施すことで敵の入室を不可能にした。カートマンは規則違反であるとジミーをとがめたが、ジミーは「規則は真実のつえを持つ者が定める」のだと反論した。
真実のつえをカートマンらから盗みだしたクライドには、敵対していたエルフと人間の権威を落とすという能力が備わった。人間側の上級役人であったクレイグや、その他の子供たち大勢がクライドの冥王軍へ加入したのも、つえの魔力だと言える。
ただし、真実のつえが持つ真価は不明である。なぜなら、所持した者には世界征服でさえ可能となるにもかかわらず、エルフも人間も誰1人魔力を使って征服を試みなかった。またつえを所持する側が「敵対する派閥がつえの強奪を不可能にする」ことに能力を使用しなかったため、これらの願いをつえが現実化できるのか分かっていない。
真実のつえの魔力は、すべて子供たちがごっこ遊びのために作った設定である。実際のつえは単なる木の棒であるため、魔力の現実性は皆無である。けれども政府の役人はつえの魔力を愚かにも信じ込んでおり、私利私欲のために魔力を使おうとした。
トリビア[]

- 「つえを制する者は世界を制する("He who controls the stick, controls the universe")」というせりふは、アメリカ合衆国のSF作家フランク・ハーバートが著した小説シリーズ、『デューン』内に登場するせりふに類似する。
- 1984年に制作された映画『デューン』では、South Park: The Stick of Truthで発せられたせりふの原型と思しき発言"He who controls the spice controls the universe"がある。
- 次作となるSouth Park: The Fractured But Wholeの制作段階では、真実のつえやその他の画像が見られたため再登場が期待された。しかしその後、作成された画像がSouth Park: The Fractured But Wholeで使用されることはなかった。[注 2]
脚注[]
訳注[]
- ↑ "オーク (トールキン)". Wikipedia.
- ↑ South Park: The Fractured But Wholeの削除シーンを参照のこと。