サウスパーク・アーカイブス Wiki
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トークン・ブラック
画像
別人格



トークン・ブラック(Token Black)、元トークン・ウィリアムズ(Token Williams)は、サウスパーク小学校に通う4年生の男子生徒である。声優はエイドリアン・ベアードが務める。トークンという名前はテレビ番組で必ず登場するアフリカ系の人物(トークン・ブラック・ガイ)から取られたものであり、政治的な観点で適切な言葉遣いを目指す「ポリティカル・コレクトネス」という思想を揶揄やゆしたものである。

背景

トークンはクレイグ一味の正規メンバーであり、サウスパークに暮らす数少ないアフリカ系アメリカ人として知られている。なお、彼の他にはニコール・ダニエルズという名の女生徒がいる。彼の名前は、テレビ番組において多様性を主張するために必ずといってよいほど登場する黒人「トークン・ブラック・ガイ」から取られている。誕生日は6月20日である。また通知表はすべてA評価であり、頭脳明晰めいせきな生徒としても有名である。

トークンはパイロット版のエピソード"Cartman Gets an Anal Probe"から登場するキャラクターだが、初期のシーズンでは名前のないエキストラであった。しかしその後のエピソード"Gnomes"で、ギャリソン先生から名前が明かされる。

"Cartman's Silly Hate Crime 2000"でカートマンから暴行を受けて負傷したトークン

"Cartman's Silly Hate Crime 2000"では初めての活躍回を与えられており、脚本上の重要な役割を担うキャラクターとして登場する。男子生徒は女生徒とのソリ対決に意欲を見せていたが、その中にいたトークンがヤジに反応して、「そうだ! カートマンのとんでもなくデカイ尻があるんだから、男子が勝つに決まってる!("Yeah! And with Cartman's enormously fat ass, the boys are sure to win!")」と加勢したが、その言葉に過剰反応したカートマンがトークンに向かって石を投げつけた。
 トークンの目にケガを負わせたカートマンは、被害者であるトークンがアフリカ系アメリカ人だったことを理由に連邦捜査官(FBI)から「人種に偏見を持った人間による憎悪犯罪(ヘイトクライム)」であると判断される。カートマンは連邦裁判所でなんとか弁明をはかろうとしたがかなわず、少年院への移送が決定された。

カートマンの尻なしで女生徒たちに勝てないと悟ったスタンカイルは、トークンの自宅を訪れてカートマン釈放の助力をこう。トークンの協力を得た3人は、次にイラストを用いたプレゼンテーション用の資料を作成し、州知事の元へ赴く。それから持ち込んだ資料を知事に見せて、憎悪犯罪という区分けは「無神経な人間による偽善行為("savage hypocrisy")」が生んだ結果であると主張した。

さらに主役たちは、犯罪そのものが憎しみから生まれるものであり、人種差別だけをことさらに区分けする行為はすなわち差別意識を助長するだけであると主張を重ねた。このプレゼンテーションに心を動かされた州知事によってカートマンは釈放される。そして何事もなかったかのように男子生徒の元へと戻ると、ソリ対決で女生徒たちに勝利した。

(自身の存在を受け入れる世界を見いだせずに孤独を感じるトークン)"I don't fit in anywhere."

トークンのさらなる活躍回は"Here Comes the Neighborhood"である。彼はサウスパーク町で1番裕福な家庭に育ったため、友人に生活意識の違いについてをあげつらわれ、からかいの対象にされた。代表的な例をあげると、トークンは当時非常に高価な代物であったDVDディスクを所持しており、しかも映像記憶媒体として主流であったVHSテープの存在をまったく知らなかった。さらに身につける衣服も他の子供たちとは異なっており、高級服飾ブランドのアルマーニ・エクスチェンジで全身を固めていた。
 笑いものにされることに堪えられなくなったトークンは、なんとか周囲になじもうと努力を始めた。しかし他の住民たちが通う店(Jマート)で買い物をしても周りからは奇異の視線を送られるばかりで、その事実が余計にトークンを落ち込ませた。

他の子供たちのようにはなれないと諦めたトークンは、を歌うことで神に祈りをささげ、サウスパークの町にもっと裕福な家族が越してくることをひたすらに願った。するとまもなく願った通りに、ウィル・スミスオプラ・ウィンフリー、スヌープドッグなどの富豪一家が続々とサウスパーク町へやってきた。
 裕福な家の子供たちとさっそく付き合いを始めたトークンだが、今度は雪玉遊びを野蛮で貧乏くさいとからかわれる。裕福な子供たちはさんざんトークンをバカにした後で、馬にまたがり「ポロ」という競技をしに去った。またしても周囲から受け入れられなかったトークンは、意気消沈した様子で「どこにもなじめない外れ者だ("I don't fit in anywhere.")」とつぶやいた。

人間とは誰とも友達になれないと思ったトークンは動物園へと行き、百獣の王アスランという名のライオンに仲間になれないかと尋ねる。
 その後しばらくは動物園のライオンとして生活を送っていたトークンだったが、他の仲間たちが退屈なジョークに大笑いをして夢中になる気持ちがどうしても理解できないでいた。ここでもやはり外れ者であると気付いたトークンは、とうとう努力を諦めて、友人たちの元へと戻る。しかし久しぶりにグループ内へと戻ったトークンを友人たちは歓迎し、「からかうのは仲間同士で交流する手段の1つであり、お互い様だ」と言葉を掛けた。

音楽グループフェイス・プラスワンを結成したトークンとバターズカートマン

"Christian Rock Hard"で、トークンはカートマンにより結成されたイエス・キリストをたたえるロックバンドフェイス・プラスワンに参入する。トークンを誘う際にカートマンは、黒人であるというただ1点のみで自宅にエレクトリックベースギター[注 1]があると決めつけた上に、その楽器をうまく扱えるだろうと説得した。この差別発言に気分を害したトークンだったが、2つの主張が事実だと知ったため、渋々カートマンの誘いを受け入れた。

その後、当初の目的の通りにアルバムを100万枚売り上げた3人だったが、キリスト教ロックバンドは通常の音楽バンドとは与えられる賞が異なると気付く。通常のゴールドディスク賞[注 2]では売り上げ枚数に応じてゴールド、プラチナ、ダイヤモンドという認定が与えられるが、キリスト教ロックバンドではそれぞれゴールド、フランキンセンス、ミルラという認定に置き換わっていた。
 プラチナ賞を獲得できないと知ったカートマンは自暴自棄になり、信徒たちの目の前で「キリストなんてクソ食らえ!("Fuck Jesus!")」と暴言を吐いた。今までの努力をすべて台無しにしたカートマンに怒り、トークンは彼を足技でたたきのめしてその場を去った。

"Raisins"ではトークンとウェンディが交際を始めたため、彼女の元恋人であったスタンはひどく落ち込み、悲しみのあまり生きる気力を失った。しかしエピソードの終盤では苦難を乗り越えたため、トークンらに中指を立て怒りを表現する段階までは精神状態が回復している。
 その後トークンとウェンディが行動をともにする場面はほとんど描かれないため定かでないが、何かしらの理由で2人の恋人関係は終了したようだ。

"With Apologies to Jesse Jackson"では、ランディがクイズ番組ホイール・オブ・フォーチュン[注 3]で黒人を侮蔑する言葉をうっかり口にしてしまったため、息子のスタンとトークンの間に大きな確執が生じる。父親に決して悪気があったわけではないと弁明するスタンだったが、黒人の感情を一切理解していないとして、トークンはスタンの主張をかたくなに拒絶しつづけた。
 試行錯誤の末に、スタンはようやくトークンの本意に気付く。白人として生まれ育ったスタンには、別の人種であるトークンの境遇や人生を理解しきることはどだい不可能である。その事実をスタンが認めたと知ると、トークンは喜び、友人関係の修復を受け入れた。

タイラー・ペリーが連発するジョークに笑いを抑えられないトークン

"Funnybot"では、タイラー・ペリーのジョークに毎度笑い転げるトークンの姿が確認できる。しかしタイラーの演じるキャラクター「マーディ(Madea)」の文意を理解できるのはトークンだけであり、その事実にトークンは気落ちし、恥じ入る様子を見せていた。しかしそれでも笑いをこらえられず、マーディが言葉を発するたびにチップ代わりの紙幣を渡していた。

ぬいぐるみがことごとく破壊されたため、自分自身にも危険が迫っているとカートマンに説得されたトークンは、"1%"で渋々カートマンを自宅に滞在させた。それからのち、トークンの自宅はエピソード中で重要な舞台となる。

人種差別

トークンと人種差別への関連性はシリーズの随所で描かれる。その一例が、エピソード"Free Willzyx"での描写である。

人種に対する差別的な描写は枚挙にいとまがないが、ことアフリカ系アメリカ人に関する描写は、たとえば"Cartman's Silly Hate Crime 2000"や"With Apologies to Jesse Jackson"など、トークンを主役としたエピソードが多い。シェフシーズン10で死亡後は、ブラック家がサウスパーク町で唯一のアフリカ系アメリカ人となったため、この傾向はより顕著になった。"Cartman Finds Love"でニコール・ダニエルズが転校してくるまで、トークンは町でたった1人の黒人少年でありつづけた。
 (※差別的な表現の一例として、貧困家庭のアフリカ系アメリカ人家族が描かれることがままあるが、)トークンの家族は他の世帯と比べて裕福であり、自宅はかなり大きい。"Here Comes the Neighborhood"では、松ぼっくりと木の棒で野球をする子供たちとの経済的な違いが顕著に描かれている。

トークンに対する扱いがとりわけ苛烈なのは、同級生であるカートマンである。たとえば彼がクリスチャン・ロック[注 4]バンドを結成しようと決めた時、すぐさまブラック宅へと訪れて、トークンに地下室からエレクトリックベースギター[注 5]を持ってくるように要求した。この発言にトークンは不快感を見せながら、ギターを持ってもいないし、弾き方も知らないと突っぱねる。するとカートマンは「『黒人だから』持っているし、弾けるに決まっている」と断言した。結局ブラック家の地下室にギターはあり、トークンはそれをなんなく弾きこなしたが、カートマンの差別発言に彼はひどく気分を害したようだった。

この他に、エピソード"Quest for Ratings"でもカートマンとトークンの対立が描かれている。同級生らとセクシー・アクション・スクールニュースというニュース番組を制作していたカートマンは、視聴者獲得のためという名目でトークンに「黒人的な」話し方をやめるように説得した。口調があまりにも黒人の典型であり、民族的特徴が出過ぎていると言われたトークンは、カートマンの「助言」に従って、慇懃いんぎん無礼で回りくどい話し方をする典型的な白人を演じてリポートを行なった。
 "Wing"では、幼なじみ3人とタレント仲介業を始めたカートマンは、高い歌唱力を持つトークンを雇い入れて利益の10%を得ようともくろんだ。そしてタレントショーへと推薦されたトークンに対してカートマンは、「『なんで仲介業者に10%も金をぶんどられなきゃなんねンだよ、ブラザー!?』。そう思うかもしれないが……("Now you're probably wondering 'Hell, why do I need to give you guys ten percent?!'")」と、アフリカ系アメリカ人に想起される特徴を過剰に表現しながら説得を試みている。

さらに"Imaginationland"では、トークンに「ブラッキー(Blackie)」というコードネームをつけるなど、人種差別と思われる言動を繰り返すカートマンだが、"Cartman's Silly Hate Crime 2000"でトークンに石を投げてけがを負わせた理由は彼特有の差別的な思想からではなく、トークンに肥満型呼ばわりされたためであった。

"Free Willzyx"においてはカートマンの所業でないが、他の白人男子生徒らが暗闇にまぎれるために顔を黒く塗っているのに対して、トークンのみ白塗りが施されていた。
 さらに"Follow That Egg"では、ローラとペアを組んで卵を育てるという学校課題が出た際に、他のペアと同じ白い卵でなく、トークンたちのペアのみ茶色の卵がギャリソン先生から手渡されている。この時にトークンがけげんな表情を浮かべていたことから、彼は恐らくギャリソン先生の行動が人種差別から来るものであると理解していた模様だ。

スタンの父親の発言が原因で、友情に亀裂が入り対立したスタンとトークン

"With Apologies to Jesse Jackson"では、スタンの父親クイズ番組内で放送禁止用語の「黒○坊(n*****s)」を口にしたと知ったトークンは、スタンおよびその父親に激しい憤りを見せた。スタンと激しく対立したトークンだったが、白人として生まれた人間がアフリカ系アメリカ人の気持ちになって物事を論じることは不可能であるとスタンが気付いたため、トークンは最終的にスタンを許して仲直りしている。

"Funnybot"では、ジミー・ヴァルマーの催したコメディ大賞授賞式にタイラー・ペリーが来賓として招かれる。タイラーは高齢のアフリカ系アメリカ人女性「マーディ[注 6]」の役を演じつづけるのだが、彼女の発言に笑い、歓迎する生徒は唯一トークンだけであった。これは、マーディのジョークがアフリカ系アメリカ人にしか通じないという典型的な人種像を表現した描写である。

"1%"では、自身が大切にするぬいぐるみたちを殺害から守るために、カートマンがブラック宅に泊まり込んでいる。アフリカ系アメリカ人に危害を加えればすぐさま人種差別として社会問題化する現代では、いかなる人間もトークンの自宅に侵入はしないだろうと考えたからであった。

"Cartman Finds Love"では、転校してきたアフリカ系アメリカ人の女生徒ニコール・ダニエルズとトークンを恋人関係にさせるためにカートマンが奮闘する。彼は「黒人は黒人同士で付き合うべき("black people should be together.")」という偏狭な思想の元でこのような言動を取っていたのである。(※それゆえに1度破局したものの、)しかしトークンとニコールは人種ではなく互いをよく知り合った上で交際をしており、円満な恋人関係を築き上げた。

ビデオゲーム

South Park: Phone Destroyer

脚注

訳注

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