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2011年11月16日にサウスパークシリーズの継続発表が公式に行なわれたのち、シーズン20のエピソードは2016年9月14日から放送が開始された。シーズン19と同じく、本シーズンも過去のエピソードと関連性を持った連続性のある物語構成となっている。
本シーズンにおいてサウスパーク町内に起こった出来事については、「シーズン概要」見出し下を参照のこと。
エピソード[]
画像 | 原題 | 放送 | 番号 | 通算 | |
"Member Berries" | 2016年9月14日 | 2001 | 268 | ||
邦題:ナツカシベリー ハーバート・ギャリソンがなお選挙遊説を続けるなか、アメリカ合衆国の国歌斉唱に関する認識が現代にふさわしいものへと変化を遂げる。 | |||||
"Skank Hunt" | 2016年9月21日 | 2002 | 269 | ||
邦題:スカンクハント 主役たちは混迷状態へと陥ったサウスパーク町を鎮めるために、カートマンに制裁を下した。しかしそれでもスカンクハントの言動は止まないどころか、インターネットを利用して世界じゅうの人々を巻き込みはじめた。 | |||||
"The Damned" | 2016年9月28日 | 2003 | 270 | ||
邦題:さまよえる魂 インターネットを使って世界じゅうの人々を誹謗中傷の対象にしていたジェラルドだったが、注目を集めすぎたために、メディアによって自身の正体が暴露されるのではないかと恐怖を抱くようになる。 | |||||
"Wieners Out" | 2016年10月12日 | 2004 | 271 | ||
邦題:チンコを出せ 男子生徒と女生徒が対立する様子にひどく心を痛めたカイルは、なんとか和解への道を探ろうと努力をする。しかし却って彼の言動が裏目に出た結果、男子生徒らは自らの権利を主張するために一致団結して、女生徒に対する過激な抗議活動を計画した。 | |||||
"Douche and a Danish" | 2016年10月19日 | 2005 | 272 | ||
邦題:大統領選とデニッシュ 悪名高いインターネット・トロール"Skankhunt42"の正体を暴くために、主役たちは独自捜査を余儀なくされた。一方、Skankhunt42ことジェラルド・ブロフロフスキーは、他の荒らしたちと結集してデンマーク王国の「トロール追跡ドットコム」の評判を下落させようと画策する。 | |||||
"Fort Collins" | 2016年10月26日 | 2006 | 273 | ||
邦題:フォートコリンズ コロラド州全域でハッキング事件が | |||||
"Oh, Jeez" | 2016年11月9日 | 2007 | 274 | ||
邦題:まさかの展開 男女生徒間の不和を解消しようとPC校長が策を講じる一方、ジェラルドは自身を逮捕しにやってきたトロール・ハンターと対面しなければならなくなった。 | |||||
"Members Only" | 2016年11月16日 | 2008 | 275 | ||
邦題:会員制クラブ ジェラルドがトロール・ハンターからの報復を恐れながら必死で逃亡を図る間、カートマンとハイディはスペースXを介した火星への移住を思いつく。 | |||||
"Not Funny" | 2016年11月30日 | 2009 | 276 | ||
邦題:シャレにならない ハイディは他の女生徒と異なって「面白い」と思っていたカートマンは、問題解決への糸口をつかんだと信じたために火星への移住を確信する。その頃、ジェラルドはトロール・ハンターを説得することで責任回避のためにあがきつづける。また大統領に当選したギャリソンは、強大な軍事力を誇示することで一国の統率者となった自身の権力を周囲に知らしめようとする。 | |||||
"The End of Serialization as We Know It" | 2016年12月7日 | 2010 | 277 | ||
邦題:文明終えんの危機せまる トロール・トレース社開発のインターネット閲覧履歴照会サイトがついに開設された。シーラ・ブロフロフスキーはサイトにアクセスをして、夫ジェラルドの履歴を閲覧しようとする。カートマンがスペースXの科学者たちに火星へのロケット打ち上げを中止させようと説得を試みる一方、カイルと弟のアイクは、世界を脅威から救うために母親と真っ向から対立すると決意した。 | |||||
シーズン20 |
シーズン概要[]
本シーズンの主題および副題は、インターネット・トロールとアメリカ合衆国大統領選挙についてである。
Skankhunt42[]
インターネット上で女性を侮辱しつづけるSkankhunt42(スカンクハント42)という人物に抗議する目的で、サウスパーク小学校の女生徒たちは、バレーボール試合の国歌斉唱時に座り込むという行動を取った。インターネットで「荒らし」行為をするこの人物(インターネット・トロール)の正体がカートマンだと思ったカイル、スタン、バターズ、クレイグ一味は、学校の混乱を鎮める目的でカートマンの電子機器を破壊する。しかし"Member Berries"の終盤で、真のインターネット・トロールはジェラルドであると明かされる。そして"Skank Hunt"でまたしても荒らし行為が認められると、男子生徒たちはトロールの正体がカートマンでなかったことに遅れて気付いた。
しかし、侮辱の対象にしていた1人の女性フレージャ・オリンガードが自殺したことで、ジェラルドは自身の行ないが取り返しの付かない事態に発展したと自覚する。ところへ所有の車に「おまえの正体を知っている(I know who you are.)」という書き置きを見つけた彼は、恐怖のあまり自身の電子機器をすべて遺棄することで証拠の隠滅を図った。ところが、インターネット上にのみ保存されたデータファイルを削除し忘れていたジェラルドは、息子のコンピューターを使って自身のアカウント削除を試みる。その際に、彼は見知らぬ人物からメールが届いていると気が付いた。
メールの送信者、Dildo Shwaggins(ディルド・グネリンズ)によってフリーモント橋まで呼びだされたジェラルドは、ディルドが自身と同じインターネット・トロールであることと、彼が自身の属するグループにジェラルドを勧誘したがっていることを知る。ジェラルドはディルドの誘いを断って、元の平凡な生活に戻りたがった。しかし荒らし行為の依存症に陥っていたジェラルドは禁断症状に堪えられず、妻のシーラからいぶかしがられる。妻に真実を知られでもしたら家庭崩壊は免れないと恐怖したジェラルドは、秘密を共有できない性
再びジェラルドの前に現れたディルド(別名:ディック《Dick》)は、デンマーク王国の会社がトロール追跡ドットコムという会社を設立したというBBC[注 1]のニュースを見せた。この会社が開発したシステムを用いれば、匿名でコメントを書き込んだ記入者の身元が追跡できるようだ。ジェラルドはついにディルドと手を組んで、デンマーク王国にサイバー攻撃を仕掛けた。そしてデンマーク王国じゅうのソーシャルメディアにシステム異常を起こさせて、機能停止させることに成功する。
ディルドはジェラルドの友人になりたがったが、普通の生活に戻りたかったジェラルドはやはりこの申し出を拒否した。その後、デンマーク王国が全世界に居住する人々のインターネット利用履歴を公開すると発表するや、ジェラルドはディルドに助けを求めた。しかし友達になるのを断った際の無礼な態度が災いして、ジェラルドはディルドに見放された。
その折、ジェラルドは大統領候補のヒラリー・クリントンにフリーモント橋まで呼びだされる。そこで指令を受けたジェラルドは、政府の官職としてデンマーク王国へと赴き、トロール追跡ドットコム社へ侵入することになる。しかし命じられたスパイ活動はあくまで表向きの甘言であり、彼はアメリカ合衆国政府によってデンマーク王国へと売られたのである。彼よりも先に企業内に監禁されたトロール仲間によって、ジェラルドは自身が置かれた状況を正しく理解した。本来ならば爆弾が仕込まれているはずのブリーフケースには何もなく、リック・アストリー[注 2]の楽曲"Never Gonna Give You Up"がただ再生されるだけであった。
トロール追跡ドットコムの代表であるレナート・ベッドレイジャーは、身元の公開を条件にジェラルドが外部と連絡を取ることを許可した。そこでジェラルドはアイクに電話を掛けて、スカンクハント42を装って荒らし行為をするように指示した。しかしジェラルドの身元隠ぺい作戦により、アイクはシーラにインターネット・トロールであるとの誤解を受ける。帰宅してシーラとアイクの会話を聞いたカイルは、ハイディの推測を想起して、すべての事情を察する。すなわち、インターネット上で女性を侮辱し、世界の秩序を乱した人物は実の父親であると彼は気付いたのである。カイルはアイクをかばおうとしたが、兄弟もろともシーラによって
一方、ジェラルドはレナートからトロール追跡ドットコムを設立した真の目的を明かされる。レナートは、ただ「笑い」を追求するためだけに世界中の人類を対立させようとしていた。ジェラルドをその場に閉じ込めると、レナートは社員とインターネット・トロールたちに再度"Never Gonna Give You Up"の動画を見せて、彼らの無知をあざ笑った。
キーボードでたった1文字の暗号キー「9」を打ち込んだジェラルドは、その場から抜けだした。そしてトロールと社員たちの指示下で企業のシステムを停止させようとしたが、レナートに妨害される。「荒らし」の本質をめぐってレナートと口論した末に、ジェラルドは彼の股間を蹴り上げて体を突き飛ばし、転落死させる。
レナートを殺害した後、ジェラルドはトロール追跡ドットコムのシステムを破壊した。トロールとして活動した彼の記録は抹消されて、ジェラルドはシーラと喜びの再会を遂げる。彼が望んだ家庭の平和は一見して保たれた。ただし彼の正体を知るカイルとアイクの記憶は消すことは、むろん生涯不可能なのである。
トロール追跡ドットコム[]
「絵文字」を使ってインターネット利用者の素性を突き止めることに成功したデンマーク王国は、コロラド州のいち都市であるフォートコリンズ全市民のインターネット利用履歴を公開した。これにより悪行が明らかになったインターネット・トロール、アンソニー・ウェブスターは荒らしの被害者から私刑を受けて殺害される。
デンマーク王国はさらに、フォートコリンズだけでなくコロラド州に住む州民全員分の履歴を公開すると発表する。そこでカイルとアイクはサウスパーク教会へと急ぎ、町民たちへ問題解決を呼び掛ける。そして町民たちと協力することで、アメリカ合衆国大統領に軍事力を駆使させて、デンマーク王国を爆撃させようとする。町民たちは大統領の元恋人であったスレイブ君を利用してギャリソン大統領をそそのかそうと試みたが、そこでカイルは、父親のジェラルドが今まさにデンマーク王国へ出張中であると知った。
急きょ作戦を変更せざるを得なくなったカイルは、母親が禁止とするコンピューターを使ってサーバーに負荷を掛け、サーバーダウンを起こさせる作戦を思いつく。彼は母のシーラを食料倉庫に閉じ込めると、その隙に友人たち(バターズとカートマンを除く)を集め、全員でスカンクハント42をかたって荒らし行為を開始した。
しかしながら、食料倉庫から脱出したシーラによって作戦は中止を余儀なくされる。母親から逃れて自宅から逃亡したカイルとアイクの元に、彼らの荒らし行為をたたえるハーバート・ギャリソンからの電話が入った。自宅を出てバターズと再会したカイルは、なぜ作戦に参加しなかったのかと彼を問い詰める。するとバターズはスペースXの話を持ちだして、トロール追跡ドットコム社をつぶす手だてがあると明かす。
一方、息子2人を追って自宅を出たシーラはローラ・タッカーの自宅を訪れた。そこでローラからトロール追跡ドットコムのサイトを紹介されたシーラは、アイクのインターネット利用履歴を確認する。アイクはインターネット・トロールではないと、ようやくシーラの知るところとなる。
シーラが
性差抗争[]
スカンクハント42の荒らし行為に堪えかねた女生徒たちは、すべての責任を男子生徒に押しつけた。結果、彼女たちは結託してそれぞれの恋人に別れを告げると決める。サウスパーク小学校の元生徒であったシャーロットも、女生徒たちを支持したためにバターズとの恋人関係を打ち切った[注 3]。
この出来事が、バターズの人生を大きく変える。シャーロットとの別れに対する精神的苦痛が大きすぎたために、彼は精神に異常を来す。バターズは男性の権利をことさらに主張するようになり、性器を露出して歩くなど、過激な抗議活動に熱中するようになる。そしてPC校長やカートマンなど、女生徒を擁護する男をあざけることで、シャーロットとの別れで負った悲しみを紛らわせようとした。
(※あくまで公平に)問題解決のため取り組んでいたPC校長は、性差抗争を鎮めるために元大統領のビル・クリントンを校内へ歓迎した。ビル・コスビーと紳士協定を結んでいたクリントン元大統領は、ウェンディとスタンに話し合いの場を設ける。しかし、その場にバターズがやってきてまたも性器を露出したため、セクシャル・ハラスメントまがいの抗議活動を続けるバターズを説得しようと、クリントン元大統領は彼の自宅を訪ねた。
怒った女性の恐ろしさをクリントン元大統領に教え込まれたバターズは、いずれ地球上の男性全員が女性によって支配されると思い込んだ。恐怖に駆られたバターズはその場を逃げだし、火星へ移住しようとしていたカートマンとハイディの元へ急行する。バターズからクリントン元大統領の話を聞いたカートマンは、スペースXの職員にロケット発射中止の説得を試みる。
ハイディとカートマン[]
電子機器を破壊されて孤立したカートマンは、スカンクハント42の誹謗中傷に堪えかねてソーシャルメディアを絶ったハイディと出会う。"The Damned"の終盤でハイディが自らの女性器をカートマンに見せるが、この出来事が2人の恋人関係の始まりとなった。
女性を憎悪の対象としたバターズの暴走を止めるために、カイルはカートマンを含む男子生徒たちに協力を求めたが、ハイディと計画を進めていたカートマンはこれを拒否した。インターネット・トロールの対策サイトを建設中のデンマーク王国を支援するために、2人は学校内外で寄付金の募集を呼び掛けることにした。計画自体はうまくいかなかったものの、カートマンはハイディとの関係性に満足していた。そして2人でデンマーク王国に協力を表明する動画を送信して、彼ら王国に自らの存在を認知させる。
しかしながら、デンマーク王国が開発中のサイト内容がインターネットの閲覧履歴を照会するものだと知ったカートマンは、自身のインターネット利用履歴がハイディの目に入る未来を恐れるようになった。さらにバターズから女性の恐ろしさについて聞いたカートマンは、ハイディを「面白い」とひたすら褒めることで機嫌を取り、自身の意向に沿うように操ろうと画策する。しかしハイディは火星への移住方法を考えることに夢中で、カートマンの言葉にまったく耳を貸さなかった。
その後、スペースXが会社ごと爆破されたため、2人の火星移住計画は延期となった。互いに持っていた「夢」はついえたものの、本シーズン以降もカートマンとハイディとの恋人関係は維持されている[注 4]。
火星[]
自身のインターネット閲覧履歴が公になることを恐れたカートマンは、現実から逃れるために火星への移住を計画する。そしてハイディを説得してスペースXへと向かったのだが、そこには火星へのロケット打ち上げを待つ多くの顧客がいた。そこへ合流したバターズがハイディと親しく話す様子を見て、カートマンはバターズがハイディに横恋慕しているものと思い込む。
3人の前にスペースXの創設者であるイーロン・マスクが現れたが、結局同会社に火星へのロケット発射準備ができていないことが判明しただけであった。しかし、バターズが推測したように、ハイディは火星への移住を可能にする手がかりを持っていた。彼女は複雑な数式をすべて絵文字に変換して、問題の根本的な解決に向けて思考をめぐらせる。
一方のカートマンは、行く末を案じて火星へのロケット発射計画を阻止しようと画策する。そして友人の助けを借りてスペースXを破壊すると、イーロン・マスクに向けて「おまえにはもっと小さい乗り物が似合いだよ("go back to your little cars")」と捨ぜりふを吐きつけた。なお、"little cars"とは、イーロン・マスクが共同創設者を務める自動車メーカー「テスラ[注 5]」およびその製造車を指す。
2016年大統領選挙[]
前シーズンより、ハーバート・ギャリソンはケイトリン・ジェンナーとともに選挙活動を続けていた。さらに予備選挙を勝ち抜いたギャリソンは大統領候補者に選ばれたのだが、そこで彼は、大統領に当選したとしても権力に見合う政治的手腕を発揮できないことに気付く。そのためギャリソンは、対立候補者であるヒラリー・クリントンに支持を集めようと思い立つ。しかしヒラリー氏はプランナーの忠言をうのみにしたため、討論会でギャリソンがいくら彼女を持ち上げようとも、「対立候補はうそつきなため、信用に値しない("My opponent is a liar, and he cannot be trusted")」と口にするばかりであった。結果、ギャリソンのもくろみとは対照的に、彼の支持者が増えることとなった。
選挙に対するギャリソンの認識はその後も変わらず、"Douche and a Danish"では、支持者を減らしたいがために公然と女性を侮辱する演説を行なった。聴衆者はこの演説に怒り、ギャリソンの思惑通りにいったかと思えたが、ギャリソンの支持率を上げようと日夜奮闘してきたプランナーや共和党員の怒りをも買う結果となる。
味方であるはずの支持者たちに追い回されたギャリソンは、たまらずサウスパーク町へと非難した。それからサウスパーク小学校の教師として再び教べんをとろうとするが、追い掛けてきた支持者たちによって取り押さえられたため、教室から追いだされた。
逃げ惑って疲れ果てたギャリソンが最後に避難先として選んだのが、パーク郡コミュニティ・センターだった。そこでランディと対話したギャリソンは、ナツカシベリーとJ・J・エイブラムスこそが自身の支持者を増加させている原因だと教えられる。そしてさらにギャリソンは、ヒラリー氏を当選させるために「心のこもった(from the heart)」演説をする必要性に迫られる。
一方その頃、ヒラリー氏は自身のプランナーからデンマーク王国の政策について情報を得た。プランナーはデンマーク王国が、インターネットの閲覧履歴を照会するサイトを建設していると述べた上で、ヒラリー氏が窮地を脱するためにはスカンクハント42に協力を求める必要があると主張する。
しかしながら、ナツカシベリーを根絶できなかったギャリソンは、結局アメリカ合衆国大統領に当選した。ギャリソン大統領は再びサウスパーク町を訪れると、過去に自身を辱めたPC校長や他の町民らに報復としてフェラチオを強要した[注 6]。
その後アメリカ国防総省本庁舎(ペンタゴン)に招致されたギャリソン大統領は、デンマーク王国が開発するトロール追跡ドットコムの存在を知る。グレートブリテン及び北アイルランド連合王国の外務大臣からナツカシベリー(外務大臣いわく"memburries")の危険性を説かれたギャリソン大統領だったが、すでに彼はナツカシベリーの中毒者となっていたため、この忠言を受け入れなかった。
ナツカシベリーの影響で判断力が著しく欠如していたギャリソン大統領は、元恋人であるスレイブ君に操られるまま軍事力を行使してデンマーク王国を爆撃しようとする。しかし、今度は元生徒であるカイルの言葉に操作されて思いとどまった。そしてトロール追跡ドットコムを自らの計画に基づいて破壊しようとするカイルに声援を送る。
最終エピソードである"The End of Serialization as We Know It"の終了間際には、軍隊よろしく整列したナツカシベリーを従えつつ、ホワイトハウスの執務室に腰を据えるギャリソン大統領の姿が描かれた。
ナツカシベリーとJ・J・エイブラムス[]
国歌斉唱時に座り込んで抗議の意思を表明する女生徒たちを見た政府は、J・J・エイブラムスに国歌の再制作を依頼した。これにより、国歌斉唱の際にはどのような姿勢であっても愛国心を疑わないという取り決めが行なわれたため、人々の反感を買うために座り込みをしようとしていたハーバート・ギャリソンの計画は無に帰した。
ナツカシベリーの存在を知ったランディは、この果実に癒やしの効果があると聞いて非常に喜んだ。しかし、言葉を話すこの果実たちは次第に差別的な言動を取るようになったため、ランディはナツカシベリーの摂取を以降絶とうとする。だがその頃には彼はすでにナツカシベリーの依存症に陥っていた。
依存症の克服クラブを設立したランディは、ふとしたきっかけでギャリソンの支持率高騰にナツカシベリーとの関連性があると気付く。そこでランディはギャリソンと協力をしてナツカシベリーの壊滅を計画したのだが、彼らの計画はあいにくどれも失敗に終わる。
ランディらの攻撃から辛々逃げ延びたベリーたちは、集団から追放する目的で仲間のうち1個体を突き飛ばし、ケイトリン・ジェンナーが頼んだ酒のグラス内に落下させた。ナツカシベリーに感染したケイトリンはランディに感染させる。そしてランディは家族であるシャロンとシェリーに感染させた。
こうして人々に影響を与えつづけるナツカシベリーは、大群を成してホワイトハウスへと移住した。そして彼らを統率するリーダーには、ナツカシベリーを軍事化するべく計画をがあると明かされた。
広告活動[]
本シーズンの宣伝として、コメディ・セントラルはアメリカ合衆国の各所に広告宣伝車[注 7]を配置した。トラック車体の絵柄は、それぞれの州や都市に関わるエピソードが採用されている。
- ロサンゼルスのサイエントロジー教会[注 8]本部付近には、2005年に論争を呼んだエピソード"Trapped in the Closet"の絵柄が描かれたトラックが配置される。
- ワシントンD.C.のリンカーン記念堂およびホワイトハウス付近では、2008年に放送された"About Last Night..."の主要キャラクターであるバラク・オバマ元大統領およびミシェル・オバマが車体の絵柄となる。
- コロラド州の都市レイクウッド[注 9]にあるレストラン「カサボニータ」付近では、当店が脚本の主要設定舞台となったエピソード"Casa Bonita"(2003年放送)が絵柄となる。
- ユタ州の都市ソルトレイクシティ[注 10]にある末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)[注 11]本部付近には、2003年に放送されたエピソード"All About Mormons"の絵柄が採用される。
- カリフォルニア州の都市メンローパーク[注 12]にあるFacebookの本部付近では、2010年に放送されたエピソード"You Have 0 Friends"の絵柄が採用される。
- ニューヨーク市にある選挙事務所本部近くでは、エピソード"Member Berries"および"Where My Country Gone?"を連想させるキャラクターのヒラリー・クリントンやドナルド・トランプが絵柄として採用される。
- カナダと国境を共有するニューヨーク州バッファローでは、映画South Park: Bigger, Longer & Uncutや"Royal Pudding"をはじめとしたエピソードが絵柄として採用されており、2国間の関係性や文化の相違がことさらに描かれた。
それぞれの車体には、サウスパークシリーズと場所の強い結びつきを表す"We've Been There"という宣伝文句が書かれている。ロサンゼルスとワシントンD.C.の政府職員は、景観を損なうとして広告宣伝車の撤去を要求したが、コメディ・セントラルの責任者は以下の声明のもとこの要求を退けている。
- "That was all expected, and we completely understand why. We knew it was risky. We did this stunt because we thought it was a great way to remind South Park fans of all the amazing moments of the past 19 seasons and truly a perfect way to celebrate the 20th season."
- (こういう反応があることは分かりきっていた。彼ら政府の言い分はもっともであるし、私たちは各州民がこうむるだろう迷惑も事前に承知している。しかしそれでもこの宣伝方法にこだわったのは、20周年を迎えたサウスパークシリーズを祝福し、ファンとともにこの素晴らしいアニメーション番組の歴史を振り返るための最適解と判断したからだ)。
※関連項目[]
脚注[]
訳注[]
- ↑ BBCニュース
- ↑ "リック・アストリー". Wikipedia.
- ↑ バターズとシャーロットとの出会いについては、エピソード"Where My Country Gone?"を参照のこと。
- ↑ なお、カートマンはシーズン21の"Splatty Tomato"でハイディに恋人関係を打ち切られている。
- ↑ "テスラ (会社)". Wikipedia.
- ↑ 移民を忌み嫌っていたギャリソンは、差別的な言動が教育上不適切と見なされたために"Where My Country Gone?"のエピソードでPC校長から解雇通告を受けた。
- ↑ "広告宣伝車". Wikipedia.
- ↑ "サイエントロジーとは何でしょう?". サイエントロジー教会 東京.
- ↑ "レイクウッド (コロラド州)". Wikipedia.
- ↑ "ソルトレイクシティ". Wikipedia.
- ↑ "モルモンとはどのような人ですか". 末日聖徒イエス・キリスト教会.
- ↑ "メンローパーク". Wikipedia.